1991 Fiscal Year Annual Research Report
強力な神経興奮作用を示すカンファ-トリアジン類の合成と生理活性
Project/Area Number |
02670961
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
永井 愼一 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (40080212)
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Keywords | 中枢興ふん作用 / カンファ-1,2,4ートリアジン / 主作用団 / ヘテロ環縮合カンファ-1,2,4ートリアジン類 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
代表者が合成した中枢興ふん薬カンファ-1.2,3ートリアジンをリ-ド化合物とする中枢作用薬開発研究の一環として、前年度は3ーヒドラジノカンファ1,2,4ートリアジンに種々の求電子剤を縮合させ、1,2,4ートリアジン環にテトラゾ-ル、トリアゾ-ルあるいはトリアジン等のヘラロ環を縮合構築した。今年度は3ーアミノカンファ-1,2,4ートリアジンを出発原料とし、アミノ基とアジン環内窒素を構成原子とするイミダゾ-ル、1,2,4ートリアゾ-ル、チオジアゾ-ルおよびピリミジンの骨格を構築した。 2年間に合成したヘテロ環縮合カンファ-1,2,4ートリアジン類の中枢作用を丸ごとのマウスを用いて測定した結果、出発原料に用いた3ーヒドラジノ体にリ-ド化合物に匹敵する強い作用が認められ、1,2,4ートリアジンとテトラゾ-ルが縮合した化合物にもペンチレンテトラゾ-ルの50%弱の作用が認められた。一方、3ーアミノカンファ-トリアジンにヘテロ環と構築した化合物には全く中枢興ふん作用が観測されなかった。 以上の結果から、カンファ-1,2,4ートリアジンの3位測鎖には二個の窒素原子が連続して存在することが作用発現にとって必須であることが示唆され、二個目の窒素原子を炭素で置換すると作用が完全に消失するという極めて興味深い実験結果を得ることができた。今後さらに原子配列の異なる縮合ヘテロ環の構築を行ない、より精度の高い構造活性相関を確立し、中枢作用発現の主作用団を解明したい。
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Research Products
(1 results)