1991 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血清アルブミンの薬物結合部位のX線結晶構造解析
Project/Area Number |
02670984
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
黒野 幸久 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (50080205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 直子 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (50117818)
池田 憲 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (50080164)
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Keywords | ヒト血清アルブミン / 薬物結合 / X線構造解析 / 結晶化 / エステラ-ゼ様活性 / 酵素反応速度論 / キャラクタリゼ-ション |
Research Abstract |
I.ヒト血清アルブミン(HSA)の結晶化:昨年度に引続きHSAの結晶化条件を検討した。CarterらのScience,244,1195(1989)に記載の結晶化条件以外に、次のような広範な条件で行った。pH(3ー10)、温度(-20-40℃)、HSA濃度(150ー200mg)及び沈澱剤(polyethylene glycol(PEG)ー400,PEGー1500,PEGー4000)の濃度(20ー50%)。昨年度得られた0.1ー0.2mmの結晶よりやや大きい0.3ー0.4mmの結晶を得ることができた。しかしX線解析を行うには、0.5ー2.0mm程度の結晶が必要である。 HSAの純度・均一性をSDSーPAGEにより調べたところ、単量体以外に二量体が7ー8%、三量体が2ー3%含まれていることがわかった。そこでゲル濾過法により単量体のみを分取した。この単量体のみを用いて、上記の結晶化条件で結晶の成長をはかる。 Carterらはアメリカ航空宇宙局のスペ-スシャトル内でHSAの大きい結晶を得たものと思われる。対流等の影響を受けない無重力下で結晶化を行うと、数10倍から時には数100倍大きいものが得られることが他のタンパク質(例えばβーガラクトシダ-ゼやリゾチ-ム等)で知られている。沈澱剤として各種無機塩を選び、塩濃度を綿密に調節して対流等の影響を最小限にし、結晶の成長をはかる。 II.HSAの薬物結合部位のキャラクタリゼ-ション:HSAのエステラ-ゼ様作用を利用して薬物結合部位のキャラクタリゼ-ションを行うという、従来我々が開発した方法で検討を行い、X線構造解析の結果と対比させる。今回は基質(S)としてnitrophenyl phosphinate類を用い、HSAとの反応性の解明及び反応活性部位の検索を行った。更に本反応に対する各種薬物の影響を調べ、薬物結合部位との関係について考察した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Kurono et al.: "EsteraseーLike Activity of Human Serum Albumin.VII.Reaction with pーNitrophenyl 4ーGuanidinobenzoate." Chemical and Pharmaceutical Bulletin. 39(5). 1292-1294 (1991)
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[Publications] Y.Kurono et al.: "EsteraseーLike Activity of Human Serum Albumin.VIII.Reaction with Amino Acid pーNitrophenyl Esters." Chemical and Pharmaceutical Bulletin. (1992)
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[Publications] Y.Kurono et al.: "EsteraseーLike Activity of Human Serum Albumin.IX.Reaction with Nitrophenyl Phosphinates." Chemical and Pharmaceutical Bulletin. (1992)
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[Publications] Y.Kurono and K.Ikeda: "EsteraseーLike Activity and Drug Binding of Human Serum Albumin in “The Biooranic Chemistry of Enzymatic Catalysis:An Homage to Myron L.Bender"" CRC Press Inc.,Florida,U.S.A.Editors;J.Feder and V.T.D'Souza, 11 (1992)