1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02671039
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
湯川 幸一 長崎大学, 保健管理センター, 助教授 (80081214)
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Keywords | 尿中Na / クレアチニン比 / 食塩摂取量 / 血清チオシアネ-ト / 喫煙 |
Research Abstract |
長崎大学職員の定期健診時に,尿検査用のスポット尿中のNa,K,尿素態窒素及びクレアチニンを,また血清チオシアネ-トを測定した。 男416名,女139名についてのスポット尿中のNa及び尿素態窒素のクレアチニン比に,性,年令,身長,体重を用いたクレアチニン1日排泄予測値を乗じてそれぞれ食塩摂取量(換算係数2.24)及び蛋白質摂取量を推定した。推定食塩摂取量の平均は男16.9g,女11.7gであった。男女計で10g未満が30%,10〜15gが29%,15〜20gが18%,20g以上が23%であった。最大血圧140以上または最小血圧90以上の高血圧境界域以上の者は549名中72名(13%)であったが,肥満度(Broca変法)95未満でかつ推定食塩摂取7.5g未満の者20名中では1名(5.0%),肥満度115以上でかつ食塩摂取22g以上の23名中では8名(34.8%)が高血圧境界域以上であった。 男318名の血清チオシアネ-ト値(SCN)の平均は138±42μmol/lであった。アンケ-トで得られた喫煙の有無(喫煙者125名,39%)あるいは1日平均喫煙本数とSCNとの間の関連を検討した。非喫煙者と喫煙者とを判別するSCN値の分割点として,感度(喫煙者のうち分割点以上の人の割合)と特異度(非喫煙者のうち分割点未満の人の割合)との和が最大となった135μmol/lを設定した。感度90.4%,特異度88.1%であった。喫煙者の喫煙本数群別のSCN135μmol/l以上の割合は,10本未満群で44%,10〜20本群で84%,20〜30本群で95%,30本以上群では100%であった。血清SCN値の喫煙の客観的な指標としての有甲性が認められた。
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