1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02671039
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
湯川 幸一 長崎大学, 保健管理センター, 助教授 (80081214)
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Keywords | 尿Na / クレアチニン / 食塩摂取量 / 尿N / クレアチニン / 蛋白摂取量 / 血清チオシアネ-ト / 喫煙 |
Research Abstract |
大学一年生1422名を対象に,スポット尿のNa,N,クレアチニンから食塩及び蛋白質摂取量を推定した。また喫煙量の指標として血清チオシアネ-ト(以下,SCN)を測定した。昨年度の職員と併せての成績の概要は以下のとうりであった。 推定食塩摂取量の平均は,男は職員,学生とも16g,女は職員12,学生8gであった。その分布で10g未満は男は両群とも27%,女は職員40,学生74%であった。高血圧境界域以上の出現率は職員,学生とも14%であったが,推定食塩摂取群と肥満度群別にみると,食塩過多かつ肥満群では職員40,学生28%と高率であり,総体的には学生において食塩の影響が強くでていた。 推定蛋白摂取量の平均は男で職員78,学生89g,女は両群60g程度であった。学生女についてヘモグロビン12g/dL以上と未満者群別の推定蛋白摂取の分布は貧血群が低値にあり,蛋白所要量の80%程度である50g未満が正常群で25,貧血群で50%であった。蛋白摂取とHbとの相関係数は0.12であった。 職員男の自己申告による喫煙群と非喫煙群の血清SCNの度数分布から両者の分割点として感度91%,特異度88%とその和が最大となった55μmoL/Lを設定した。職員男で喫煙本数別のSCN55以上の割合は10本以内で56,11〜20本で96,21本以上では100%であったが,学生男では21本以上でも57%にとどまった。自己申告による喫煙率は男が職員39,学生19%,女職員4,学生0.4%であった。SCN55以上は男で両群とも申告によるもの同率程度であるが,女は職員18,学生13%と申告によるものよりも高かった。申告に偽りの可能性もあるが,食事などSCNに影響する他の因子の存在も考えられる。
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