1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02671081
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
玄田 公子 滋賀県立短期大学, 看護部, 教授 (80074061)
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Keywords | 看護作業 / エネルギ-代謝 / 心拍数 |
Research Abstract |
これまでの看護作業に関する研究は,看護業務の作業時間の調査が中心に行われていた。しかし,池上らによって看護作業の生体に及ぼす影響が調べられ,沼尻は,看護作業のエネルギ-代謝率を実測し,看護者のエネルギ-消費量を調べている。それは,普通労作に分類され一般的にはきついとされている看護が実際はそれほどでもないものとして記録されている。そこで,看護作業を生理的に明らかにしていくことは,単に,看護業務の改善だけでなく,より効率のよい作業方法を見いだすことにつながると考えた。 まず,第1段階として,日常よく実施される看護作業についてエネルギ-消費量および心拍数を測定した。心拍数は,作業中の各種の動作によって増減を示した。上肢および全身を使用する動作では心拍数の増加が大きく,手および前腕を使用する動作では心拍数の増加は小さかった。また,看護作業のエネルギ-代謝率は,看護作業中の平均心拍数との間に1%水準で有為な相関関係がみられた。このように身体の使用部位,姿勢などによってエネルギ-消費量や心拍数に増減がみられることから,看護作業の中から「体位変換および移動」の作業を選び,作業をVTRで撮影し,看護動作および姿勢を分析している。同時に心拍数の測定も行っているので,身体使用部位や姿勢による心拍数の増減を比較することによって,動作経済の法則に合った良いボディメカニクスの看護作業を見いだすことがてきる。一方,施設内のパソコン導入によって,従来の看護作業の内容に変化がみられることから,看護者のエネルギ-代謝を測定するためには,これまでに実測したものを見直さなければならないかも知れない。次年度はこのことも含めて研究を進めるつもりである。
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Research Products
(1 results)