1991 Fiscal Year Annual Research Report
真空紫外レ-ザ-媒質としてのシ-ト状高密度再結合プラズマの生成と反転分布
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02680008
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
多幾山 憲 広島大学, 工学部, 助教授 (40112180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾田 年充 広島大学, 工学部, 教授 (60034550)
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Keywords | 再結合プラズマ / プラズマ分光 / 反転分布 |
Research Abstract |
Zピンチガン装置を用いてプラズマパラメ-タ(Te,ne)の異なる3種類の高温高密度HeプラズマA(17eV,6.6×10^<16>cm^<-3>),B(12eV,6.3×10^<16>cm^<-3>),C(6.6eV,3×10^<16>cm^<-3>)をそれぞれ水素ガス塊中に打ち込み、プラズマからのHβ486.1nm線、HeII468.6nm線およびHeI587.6nm線発光の時間的・空間的振舞いを高速ゲ-ト付多チャンネル分光計測システムを用いて測定した。 Hβ線の強度はいずれの場合も入れた水素の量に応じて発光強度が増加していく。一方、その幅はプラズマの初期電子密度と同程度の水素ガスと接触したときに急激に増大し、その後一定になる。これは水素がプラズマ中に混入し、励起・電離されたことを示唆している。更に、Hβ線幅から求めた電子密度とHeII線幅から求めた電子密度とHeII線幅から求めた値の一致、および両者の発光の空間分布の一致も水素とヘリウムプラズマが混合していることを支持している。混入した水素がプラズマと同じ速さで下流に流れることも発光の空間分布から直接明かになった。 水素混入後のプラズマパラメ-タはA(<9eV,8×10^<16>cm^<-3>)、B(4eV,8×10^<16>cm^<-3>)、C(<2eV,6×10^<16>cm^<-3>)であった。電子密度はいずれも増加しており、電子温度はB、Cにおいて顕著な低下が認められた。とりわけCが最も到達温度が低く、1価のHeイオンの主量子数n=4,5,6,7の準位における占有密度が著しく増大した。これはHeプラズマが水素ガスと混合した結果、冷却され2価イオンと電子との3体再結合が支配的となり、再結合状態に移行したことを意味している。 この様に目的とする再結合プラズマ生成にはプラズマの初期パラメ-タが強く関与していることが実験的に見いだせた。今後は更にこの初期パラメ-タを細かく変かえその最適化を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] U.Furukane: "Contribution of Charge Exchange Process for Inverted Population in a Recombining Plasma" Jpn.J.Appl.Phys.29. L1511-L1513 (1990)
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[Publications] U.Furukane: "Population Inversion in a Recombining Plasma Mixing with Hydrogen Molecular Gas in a TPDーI Machine" Jpn.J.Appl.Phys.29. L1814-L1819 (1990)
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[Publications] K.Sato: "Effect of a double electron capture process on excited states of He plasma with H_2 gas." Phys.Rev.
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[Publications] U.Furukane: "Retardation of recombining processes in a cooling plasma." NIFS Research Report.
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[Publications] Y.Kamiura: "Spectroscopic measurements of helium recombining plasmas produced by mixing with hydrogen gas." J.Spectrosc.Soc.Japan.