1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680027
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬野 元秀 大阪大学, 工学部, 助教授 (10131616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 均 京都大学, 工学部, 助教授 (70109031)
下條 真司 大阪大学, 大型計算機センター, 講師 (00187478)
|
Keywords | ファジィ理論 / フレ-ム・システム / ファジィ推論 / ファジィ知識表現 |
Research Abstract |
エキスパ-ト・システムを作成するには、人間の専門家の知識を取り出し、それを計算機上で表現し、うまく利用しなければならない。このためには、普通、ル-ルが使われるが、ル-ルだけでは、複雑な構造を持った対象を記述するのは難しい。そこで、本研究では、ファジィな構造とファジィな値を持つ知識やデ-タを記述できるフレ-ム(ファジィ・フレ-ム)を定式化し、それをインプリメントすることを目的とする。 平成2年度においては、(1)ファジィ・フレ-ムの定式化、(2)ファジィ・フレ-ム・システムのインプリメントを行なった。 (1)ファジィ・フレ-ムの定式化:フレ-ムにあいまいな知識/デ-タを記述できるようにするための拡張として、(1)スロットの値としてファジィ集合を書くことができる、(2)スロット値に確信度を付けることができる、(3)フレ-ム間の継承や関係に度合いを付けることができる、(4)スロットに重要度をつけることができる、(5)これらの確信度、継承度、関連度、重要度は、ファジィ集合であってもよい、とした。そして、これらの度合いは、単なるスロット値の検索のときに参照されるだけでなく、継承や付加手続きの実行の際にも使用される。このとき、これらの度合いをどのように反映させればよいかについて検討した。 (2)ファジィ・フレ-ム・システムのインプリメント:(1)の定式化を基にして、Common Lispを用いてワ-クステ-ション上にプロトタイプを実現した。
|
-
[Publications] 馬野 元秀: "ファジィ・エキスパ-ト・システムの現状と展望" 日本ファジィ学会誌. 2. 115-124 (1990)
-
[Publications] 馬野 元秀: "ファジィ・デ-タベ-スの現状" 日本ファジィ学会誌. 3. 2-14 (1991)
-
[Publications] 廣田 薫(編) (分担 執筆): "ファジィ システム" 計測自動制御学会, 247 (1990)