1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680049
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
桐渕 壽子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (20008692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 かほる 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (00114207)
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Keywords | ビタミンD_2 / 遊離アミノ酸 / γーアミノ酪酸(GABA) / シイタケ / ヒラタケ / エノキタケ / 紫外線照射 / 嗜好性 |
Research Abstract |
一年中入手できるキノコ(シイタケ、ヒラタケ、エノキタケ)のビタミンD_2は、僅かに検出されるが、全く存在しないものもあった。これは栽培時の天候によるものと思われる。快晴の日が続くと木漏れ日によってもビタミンD_2が生成される。紫外線を照射すると、いずれも多量のビタミンD_2が生成されるが、中でもエノキタケは特に多く、約2000IU/g乾物当りで、他のキノコの4〜5倍であった。 この照射キノコの呈味について主に遊離アミノ酸について検討した。本研究で使用したシイタケ、ヒラタケ、エノキタケのうち、遊離アミノ酸含量が最も多いのはヒラタケで次いでエノキタケ、シイタケの順で、それぞれ乾物当り6370mg%、2730mg%、2180mg%であった。どのキノコもグルタミン酸が最も多く含まれている点が共通しており、アミノ酸組成のパタ-ンは比較的似ていた。どのキノコも日光、紫外線照射することで遊離アミノ酸は増加したが、アミノ酸組成には顕著な違いはなかった。大まかにみると旨味や甘味を呈するアミノ酸量がやや増加し、苦味を呈するアミノ酸の割合はやや減少する傾向にあった。また、熱風乾燥、天日乾燥により遊離アミノ酸量は増加し、1.2〜1.3倍量となった。特にシイタケではグルタミン酸の増加が著しく約2倍となった。 アミノ酸分析を行っていたところ、γーアミノ酪酸(GABA)がかなり多く含まれていることが分かった。特にエノキタケに多く、約500mg%で、ギャバロン茶の243mg%(津志田ら、1987年)より多く、GABAの持つ生理作用から興味あることである。 嗜好性については、種々の処理を行ったキノコについて、水、温水、熱水抽出液について官能検査を行った結果、いずれも嗜好の面で十分受け入れられることがわかった。
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Research Products
(1 results)