1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680055
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
小川 昭二郎 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (20013196)
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Keywords | 汗 / 高速液体クロマトグラフィ- / アミノ酸 |
Research Abstract |
昨年度の紫外吸収ラベル化法による汗のクロマトグラムを得るためにまず16種類のアミノ酸を含む混合アミノ酸標準液を試料として用い、ラベル化反応条件の設定、測定波長の選択、グラジェント条件の検討を行い、GlyとThrの分離にはいたらなかったが、他のアミノ酸はすべて分離同定することができた。さらにこの条件を用いて汗の分析を行った。本年度はさらに測定条件の検討を加え、GlyとThrの分離に成功した。また、昨年度ラベル化剤のピ-クと考えていたものが、Serのものであることがわかり、アミノ酸の組成を修正した。これにより、汗中のアミノ酸のなかでSerの量が極めて多いことがわかった。続いてモル比でAla〉His〉Glu〜Asp〜Val〉Tyr〜Ile〜Leu〉Phe〉Lys〉Metの順であることがわかった。アミノ酸のなかにはその量に個人差のあるものと、あまり個人差のみられないものとがあり、これを分類することができた。また、本年度はオ-トサンプラ-を使用することにより、ラベル化反応およびサンプル注入量の再現性に大幅な向上がみられた。本方法が汗中のアミノ酸含有量の簡便な測定方法であることを確認したので、本方法を用いて本年度は汗が衣料用繊維により変質するものかどうかを検討した。汗に繊維を浸漬させ放置したところ、本綿およびポリエステル繊維を浸漬させても汗のみの場合と大きな変化はみられなかったが、羊毛、絹、ナイロン、アクリル繊維により汗中のアミノ酸の量に大きな時間変化がみられた。
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