1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680077
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Research Institution | Sakura no Seibo Junior College |
Principal Investigator |
南 一守 桜の聖母短期大学, 家政学科, 教授 (60200078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 泰宏 桜の聖母短期大学, 家政学科, 講師 (50161849)
木村 美智子 桜の聖母短期大学, 家政学科, 講師 (70214898)
荒井 冨佐子 桜の聖母短期大学, 家政学科, 助教授 (10193054)
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Keywords | 水濁汚濁 / 生活雑排水 / 厨房排水 / 汚濁負荷量 / COD / 超音波洗浄 |
Research Abstract |
生活雑排水の中でも特に問題視されている厨房排水の汚濁負荷量(COD)の測定、および汚濁源となる食用油や米のとぎ汁の削減方法について検討を行い、次のような成果を得た。(1)モデル厨房における排水の汚濁負荷量:油分を多く用いる調理を行い食器洗浄後のCOD値を測定した結果、20ppmから最大100ppmを観測したが、油汚を拭き取ることによってCODは20ppmまで減少することが認められた。また生ゴミをディスポ-ザ-で処理して排出した場合、CODは100ppm以上を示し、アンモニア性窒素2ppm,リン酸10ppmという高い値を示した。ディスポ-ザ-は家庭では使用されないものの、業務用としては使用されている例もみられるため、水質汚濁防止の観点から使用しないことを警告すべきであると思われる。(2)洗浄方法の工夫:油脂は生分解性が低いことに加え処理法が困難な汚濁物質であり、食器洗浄時にも多量の洗剤を使用する傾向にある。そこで、洗剤の使用量を減少させる洗浄方法について検討を行なった。油の付着した食器洗浄のモデルとして、食用油をガラス製およびプラスチック製容器に付着させ、冷水(10℃)、湯(40℃),洗剤液(標準濃度、10℃)の3種の洗浄液に浸せきし振とう機あるいは超音波洗浄機で5分間洗浄した。その結果、湯を使用すると洗剤使用と同程度、冷水の2倍の洗浄効果を示すことが認められた。さらに、超音波洗浄では最も高い洗浄効果が得られ、ガラスでは9割、プラスチックでは6割の油が除去できることが明らかとなった。(3)活性炭による汚濁削減効果:米のとぎ汁(200mL,COD50ppm)に活性炭を投入し1〜30分間、撹拌した。その結果、活性炭2〜4gの投入により1分後にCODは20ppmまで低下した。10g投入では5分後にほぼ0ppmになることがわかった。以上の結果より、活性炭を用いることにより米のどき汁に含まれる汚濁物質を短時間のうちに削減できることが明らかとなった。
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