1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680086
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Research Institution | Shijonawate Gakuen Women's Jr. Coll. |
Principal Investigator |
石村 哲代 四條畷学園女子短期大学, 教養学科, 教授 (90149584)
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Keywords | 電気エネルギ- / 200V電圧 / 電化調理用加熱機器 / ハロゲンヒ-タ- / シ-ズヒ-タ- / 電磁調理器 / 高温調理機能 / 保温性能 |
Research Abstract |
近年一般家庭でも200V電圧の配線が可能となり、それに伴って既に市販され始めた200V電圧(以下200Vと略)の電化調理用加熱機器(以下機器と略)に対する一般消費者の関心が高まっている。 平成2年度は、これら200V機器の中のハロゲンヒ-タ-、およびシ-ズヒ-タ-について、その高温調理機能に関する基礎的検討を進めてきたが、本年度は引き続き200V電磁調理器について同様の検討を行い、他の200V機器と比較、および都市ガスコンロ(以上ガスコンロと略)との比較を行った。また各種200V機器により加熱調理した食品の化学的・物理的性質の測定的性質より、それぞれの機器の高温調理に対する有効性について検討した。さらにハロゲンヒ-タ-などの調理特性の一つである極めて高い保温性能の、調理への有効利用について検討した。本年度明らかになった点は次の通りである。 1.200V電磁調理器の熱効率は約91%と非常に大きく、ガスエネルギ-とほぼ同等の燃費を維持できる、200V機器中最も経済的な機器であることが判明した。また水の加熱効率はガスコンロに四敵したが、フライパン表面の温度上昇はガスコンロに及ばなかった。保温性能は他の200V機器に比べて低かったが、反面出力応答性のよい機器であることが推察された。2.「緑色野菜を茄でる」など水を熱媒体とする調理では、電磁調理器による調理食品の成績が最もよかったが、もやし炒めや焼き肉など「鉄板焼き」調理の成績はガスコンロに及ばなかった。カラ焚き防止機能による温度コントロ-ルによる影響と推察される。3.保温性能を利用した粥は、通常の標準的な方法による粥に比べて物性面では若干の差がみられたが、嗜好的に有意差はなく、またBAP法による糊化度は90%以上であった。これよりさらに保温調理の可能な調理対象を見出せるものと考える。
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