1990 Fiscal Year Annual Research Report
T4ファ-ジ尾鞘蛋白質のアミノ酸残基置換とファ-ジ表現型との相関関係の解析
Project/Area Number |
02680125
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有坂 文雄 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (80133768)
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Keywords | バクテリオファ-ジ / T4ファ-ジ / 収縮性尾鞘蛋白質 / 温度感受性 / 低温感受性 / PCR / ジデオキシ法 / アンバ- |
Research Abstract |
T4ファ-ジの収縮性尾鞘蛋白質(gp18)の構造機能相関を調べるために、同蛋白質を指令する遺伝子に変異を持つ31株のミュ-タントの変異部位と置換アミノ酸の同定を行った。ミュ-タントはam(アンバ-)18株、ts(高温で増殖できない)3好、cs(低温で増殖できない)3株、hs(熱で失活しやすい)4株、CBW(高濃度のポリエチレングリコ-ル存在下で感染可能)3株の5種類である。変異部位の同定はミュ-タントファ-ジのDNAを非対称PCR(polymerase cha in reaction)法によって増幅し、直接ジデオキシ法によって塩基配列を決定して野生株DNAの配列と比較することによって行ない、これまでに31株すべての変異部位と置換アミノ酸残基の同定を終了した。変異は全てG・C→A・Tのトランジションであった。予期した通り、am変異はTGG(Trp)→TAGまたはTAG(Gln)→TAGで、アミノ酸残基のN末端から数えて34,39,42,72,277,485,487,497,589,592番目の位置にマップされた。このうち、72番と592番にはそれぞれ2株、497番には7株のミュ-タントがマップされた。ミスセンスミュ-タントは2株を除いてN末端側およびC末端側の、PS17ファ-ジ尾鞘蛋白質と相同性の認められる領域にマップされた。ここで例えば、tsp219Lは219番のプロリンがロイシンに置き替わったために高温感受性になったものを表すことにすると、同定されたミスセンスミュ-タントは以下の通りであった:tsP219L,tsG257D,csR584II,csG593E,hsP5S,hsR565C/S567L,hsG598S,CBWG106S,hsS175F,hsA178V。ts2株はいずれもタ-ン構造と予想されるところにマップされ、いわゆるfoldingミュ-タントであると考えられる。csおよびhsは予期した通り、一つの例外を除いて、これまでの研究からサブユニット間相互作用に関わる領域であると考えられるC末端側の領域にマップされることが分かった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Doris Powell: "DNA Sequence and Transcription of the Phage T4 DNA Packaging Genes" Nuc.Acids Res.18. 4005 (1990)
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[Publications] Shigeki Takeda: "Structural Studies of the Contractile Tail Sheath of Bacteriophage T4 I.A Conformational Change of the Tail Sheath Upon Contraction As Probed by Differential Chemical Modification" Biochemistry. 29. 5050-5056 (1990)
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[Publications] Fumio Arisaka: "Structural Studies of the Contractile Tail Sheath Protein of Bacteriophage T4 II.Structural Analyses by Limited Proteolysis,Immunoblotting and Immunoelectron Microscopy." Biochemistry. 29. 5057-5062 (1990)
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[Publications] 有坂 文雄: "ウイルス 新生化学講座 第一巻 蛋白質 III.高次構造" 東京化学同人, 24 (1990)