1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680147
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
田井 直 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 腫瘍免疫, 研究員 (70112092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 育夫 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 腫瘍免疫, 研究員 (40146824)
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Keywords | シアル酸 / 糖脂質 / 糖蛋白質 / 糖修飾酵素 / ガングリオシド |
Research Abstract |
CMPーシアル酸修飾酵素の1つである0ーアセチル転移酵素に焦点を絞り、この遺伝子のクロ-ニングを行っている。方法は、昨年度の検討結果より、抗0ーAcーGD3モノクロ-ナル抗体を用いる直接発現クロ-ニング法と決定された。次の段階として、宿主細胞の候補であるCOS1細胞とCOP5細胞の糖脂質の発現を本研究部門で樹立された多数の抗ガングリオシド・モノクロ-ム抗体を用いて解析した。その結果、これら細胞には多種のガングリオシドを発現しているが、0ーアセチル化ガングリオシドGD3を発現していないことが判明した。更に、COS1細胞はGM3、GD3を発現しているので、この細胞は宿主細胞に適当と判断された。昨年度報告したように、0ーAcーGD3を大量に発現しているヒトメラノ-マ細胞株を既に見にだしているので、この細胞よりmRNAを抽出し、CDM8ベクタ-に組み込んだcDNAライブラリ-を作製した。COS1細胞に発現させ、パンニング法で陽性細胞をスクリ-ニングしている。現在のところ、未だ安定したクロ-ンを得ていない。糖転移酵素の遺伝子クロ-ニングは、糖蛋白の糖鎖に関して既に数種類報告され、臓器特異性の決定に関与するプロモ-タ領域の遺伝子等の解析も進んでいる。一方、糖脂質の糖鎖に関しては、殆ど報告されていない。この理由は、本酵素活性が低く、本酵素の精製が極めて困難であることによる。しかしながら、最近、直接発現クロ-ニング法によりGalNAc転移酵素がクロ-ニングされた。この事は、本方法が糖脂質の糖鎖に関与する酵素のクロ-ニングにも有用であることを明確に示した。今後、この方法により多数の糖転移酵素が短時間でクロ-ニングされると期待される。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 田井 直: "糖鎖抗原とがん免疫" BIOmedica. 6. 778-783 (1991)
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[Publications] 田井 直: "細胞接着分子のリガンドと同定された複合糖質糖鎖" ぶんせき. 40. 452-454 (1991)
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[Publications] H.Ozawa: "Generation of one set of monoclonal antibodies specitic for b-pathway ganglio-series gaugliosedes" Biochim.Biophys.Acta. 1123. 184-190 (1992)
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[Publications] I.Kawashima: "Antibody responses to ganglio-series gangliosides in different strains of inbred mice" Mol.Immunol.(1992)
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[Publications] H.Ozawa: "Generation of murine monoclonal antibodies specitic for N-glycolylneuraminic acid-containing gangliosides" Arch.Biochem.Biophys.(1992)
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[Publications] M.Kotani: "Generation of one set of monoclonal antibodies specitic for a-pathway ganglio-series gangliosides" Biochim.Biophys.Acta. (1992)
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[Publications] 田井 直: "生物薬科学実験講座,第I巻" 広川書店, (1992)