1990 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育におけるコミュニケ-ション能力養成のためのデ-タベ-ス作成と利用の研究
Project/Area Number |
02680227
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
堀口 純子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (00052283)
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Keywords | 話しことば / 話し手 / 聞き手 / 省略 / 予測 / 縮約形 / デ-タベ-ス / CAI教材 |
Research Abstract |
(1)テレビの対談の番組と、共通の話題を持つ仲間のおしゃべりの番組、および、ラジオの電話相談、対談、報道、解説番組のカ-ド型デ-タベ-スに、省略、予測、リダンダンシ-のラベル付けをして、項目別のデ-タベ-スを作成した。 (2)二人の対話において、話し手はいろいろな省略をしているが、その省略が大きな支障とならずに聞き手とのコミュニケ-ションが進められるということは、その省略を聞き手が予測して復元できるからであろうと仮定する。 そこで、話し手の省略を聞き手がどのように復元しながら聞いているのかを解明するために、(1)で作成した省略と予測のデ-タベ-スをデ-タとして、聞き手の予測の型と復元のストラテジ-を分類した。 (3)さらにデ-タの種類を広げるために、ラジオの午前中2時間、夜2時間の録音を5日間続け、文字化して、話しことばのカ-ド型デ-タベ-スを追加した。 (4)(3)の新しく作ったデ-タに、(5)に示す2種類のリダンダンシ-のラベル付けをした。 (5)リダンダンシ-については、「渋滞していますのは、常磐道三郷村近で渋滞しています」のような「分裂文」と、「それがいつできるかどうかを調べています」のような「不定詞+カドウカ」の文の2種類を抽出した。 (6)すでに作成ずみの縮約形のデ-タベ-スによって分類した縮約形の型のうち「〜テイル」の縮約形「〜テル」と「〜テシマウ」の縮約形「〜チャウ」を組み込んで、初級用のCAI教材を作成し、授業で利用した。
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