1991 Fiscal Year Annual Research Report
学習の継承性を重視した学習成果デ-タベ-スの開発・利用システムの研究
Project/Area Number |
02680237
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
下村 勉 三重大学, 教育学部, 助教授 (80150217)
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Keywords | 情報教育 / 学習成果デ-タベ-ス / 学習の継承性 / ハイパ-カ-ド / スタッフ統合 / 利用システム |
Research Abstract |
1.研究目的:従来の教育において、「学習成果を表現させること」や「学習者が過去の学習者の学習成果を受け継いで理解し、発展させる」という観点がきわめて弱い。本研究では、学習者が学習成果のデ-タベ-ス化に参画することで、学習の継承性を改善・発展させることをねらうものである。 2.研究実施計画と成果 (1)学習成果をデ-タベ-ス化する実践の継続 昨年度に引き続き、「教育工学関連授業」において、学習成果をコンピュ-タを利用してまとめさせ、そのデ-タベ-ス化を行った。今年度は、特にMacintoshのハイパ-カ-ドを用いての学習成果デ-タベ-ス開発を行い、今までのデ-タベ-スとの違いを比較検討した。 (2)学習成果デ-タベ-スの評価と利用システムの検討 学習成果デ-タベ-スの作成と利用に関して、次の事柄が明らかになった。 「ハイパ-カ-ド」は、自由な情報表現ができる点、修正・追加が容易であるなどの点できわめて適している。 学習者の個々の成果を1つにまとめることが、有効性を増す一方、かなり面倒で手間のかかる作業である。 利用に際しては、適当な案内情報を含んだメニュ-の動き、検索機能と印刷機能の充実、さらに、利用者が感想やコメントを書き込める配慮などが重要である。 明らかになった問題点や必要な機能を実現するために、「スタッフ統合ユ-ティリティ」のプログラムを開発し、これを適用することで、利用しやすい学習成果デ-タベ-スの構築が可能となった。
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[Publications] 下村 勉,小菅 治彦: "学習成果デ-タベ-ス構築のためのハイパ-カ-ドスタッフ統合ユ-ティリティの開発" 電子情報通信学会技術報告. ET91ー38. 1-6 (1991)
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[Publications] 下村 勉,木谷 康司: "技術科教育における材料学習のためのデ-タベ-スの活用" 電子情報通信学会技術報告. ET91ー38. 85-90 (1991)
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[Publications] 下村 勉: "デ-タベ-スを利用した総合学習としての情報教育" 科学研究費補助金(総合研究A)研究成果報告書. 103-109 (1991)
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[Publications] 須曽野 仁志,下村 勉: "芭蕉デ-タベ-スの作成・活用におけるパソコン学習の実践" 三重大学教育実践研究指導センタ-紀要. 第11号. 105-114 (1991)
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[Publications] 下村 勉,小菅 治彦: "ハイパ-テキストによる学習成果デ-タベ-スの開発" 計測自動制御学会中部支部教育工学論文集. 15. (1992)
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[Publications] 織田,下村,伊佐治,中村,加藤: "生涯学習時代のメディア表現" 同文館出版, (1992)