1991 Fiscal Year Annual Research Report
児童の情報活用能力の育成と評価に関する実証的研究ー生活科と算数科を中心にー
Project/Area Number |
02680245
|
Research Institution | Osaka Prefectural Education Center |
Principal Investigator |
三宅 正太郎 大阪府科学教育センター, 研修第二部・情報工学教室, 主任研究員 (50107017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安福 敏夫 大阪府科学教育センター, 研修第二部・一般教科教室, 研究員 (50191135)
山田 敏明 大阪府科学教育センター, 研修第二部・情報工学教室, 研究員 (80240026)
北川 和子 大阪府科学教育センター, 研修第二部・情報工学教室, 主任研究員 (70234242)
杉森 良光 大阪府科学教育センター, 研修第二部・情報工学教室, 室長 (30154496)
|
Keywords | 情報活用能力 / メディアリテラシ- / 視聴覚教育 / 情報伝達力 / ビデオ番組制作 / 知識構成力 / イメ-ジマップ |
Research Abstract |
本年度は、アクションセリサ-チ法を用いて、情報活用能力を育う授業設計を行い,大阪府下の公立小学校教諭に研究協力委員を依頼し、小学校低学年と高学年において実践研究を行った。小学校低学年児童においても、問題解決のための情報収集・分析という力を、メディアを活用し具体的な活動場面を設定することで育成することができることがわかった。その具体的なものとして、児童の日常の学習活動で,情報を収集・記録・保存する活動を援助する道具としてのメディア(写真,メモ,スケッチ,録音テ-プ,ビデオなど)を活用し,その力を育成する学習活動を組織することが必要である。さらに、収集・保存している種々の情報を分類・加工し、第三者に伝達できるよう提示表現する操作活動(鉛筆でノ-トに記録する。絵をかく,ハサミで切る,糊で貼る。カ-ドに書きうつす,カ-ドを分類する,関連づけを行うなど)に慣れる必要がある。 これらの活動を通して学習者に情報活用能力を育成するため、(1)ビデオや写真,パソコンなどメディアを活用し、自分たちが学習した事柄を遠くの友だちに伝えるためビデオ番組を制作する活動を,(2)研究協力校における実験授業を通して実証的に研究してきた。 これまでの研究を通して明らかになったことは、以下のとおりである。 (1)情報活用能力をコンピュ-タの操作技能を前提とせず,むしろ一般的な問題解決能力と関連深いものと捉えられてきていること。 (2)情報活用能力と、一般の学習技能との関連をふまえた学習活動を組織すること (3)低学年においても、情報活用能力育成の学習活動は可能なこと (4)学習者の問題意識を高め、必要な情報収集・分析・統合する学習場面設定を、子どもにとっての必然性のある場面設定が効果的である。
|
-
[Publications] 三宅 正太郎,安福 敏夫,杉森 良光,衛藤 真知子: "児童の情報活用能力の育成について(1)ービデオによる番組制作を通してー" 教育工学関連学協会連合 第3回全国大会講演論文集. JCET3. 159-160 (1991)
-
[Publications] 三宅 正太郎: "学習者の体験を組織化するメディア 情報活用能力を育成する教育メディアの在り方について" 「視聴覚教育」. 46巻1号. 24-27 (1992)
-
[Publications] 三宅 正太郎,安福 敏夫,杉森 良光,北川 和子,山田 敏明: "メディアリテラシ-の育成に関する研究ー情報活用能力の育成をめざしてー" 平成3年度近畿地区教育研究(修)所連盟 第2回教育工学部会研究発表会資料. 1-2 (1992)
-
[Publications] 三宅 正太郎,杉森 良光,北川 和子,山田 敏明,安福 敏夫,視聴覚研究所: "メディアリテラシ-の育成についての研究ー情報活用能力を育成する手だてとしてー" 大阪府科学教育センタ- 研修第二部 情報工学教室 研究紀要. 4. (1992)