1991 Fiscal Year Annual Research Report
社会認識を深めるためのコミュニケ-ション行動の研究
Project/Area Number |
02680251
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
高山 博之 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50216800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 英一 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (60169703)
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Keywords | 教師のコミュニケ-ション行動 / 子ども同士のコミュニケ-ション行動 / 言語コミュニケ-ション / 発問の課題性・論理性 / 教材と学習意欲の関係 / 指名の組織化 / 学習形態と学習意欲の関係 / 話し合い活動の組織化 |
Research Abstract |
本研究は,社会科の授業における教師と児童・生徒及び児童・生徒同士のコミュニケ-ション行動の実態や特徴をとらえ類型化することによって,社会認識の深化をめざすための授業改善の方策を,コミュニケ-ション行動の面から追求しようとするものである。 前年度にひき続き,小学校3校,中学校2校において,合計6時間の仮説実験授業を実施し授業記録の分析を行い,その都度,授業者・記録者と共に授業改善の方途について研究した。とくに言語コミュニケ-ション行動の分析,類型化について,次のように分類し考察を加えた。 1、教師と児童・生徒の間係における基本的要素の分析 (1)発問の課題性・論理性…子どもの課題把握,認識深化に最も大きく作用する要素。発問の実態を分析し発問の組み立てについて考究。 (2)教材の質と態様…子どもの学習意欲触発,コミュニケ-ション行動の活発化との関係を考究。作業的学習の効果についても実験。 (3)指名の方法・指名の組織化…学習意欲触発との関係の考究。 (4)授業の緊張と弛緩…その要因を発問・講義・話し合い・教材・時間の面から考究。 2、児童・生徒同士の関係における基本的要素の分析 (1)学習形態…学習形態の違いによる子ども同士のコミュニケ-ション行動の変化と学習意欲の変化を考究。一般に,小集団学習の効果が注目されるが,子どもの個性や人間関係がその成否と大きくかかわっており,小集団構成の合理性が課題である。 (2)小集団における話し合い活動の態様…小集団における話し合い活動を一斉学習におけるそれと比較・分析し考慮。 本年度は,仮説実験授業における仮説の吟味が不十分で,分析結果にあいまいさを残しているのが現状で,次年度の課題になっている。
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Research Products
(1 results)