1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02680260
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
村田 利裕 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90200295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 伸一 長崎大学, 教育学部, 助教授 (30165857)
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Keywords | 造形学習 / 評価法 / 手のフォ-ム / 手の行動パタ-ン / 行動の単位化 / CCTVシステム / ビデオ分析 / 動作学 |
Research Abstract |
1,実験を中心とした造形学習にみられる手の動作パタ-ンの抽出と評価支援システムの構築に関する成果 前年度の研究成果をふまえて,平成3年3月28日「授業場面における手の動作パタ-ンの基礎研究(第13回美術科教育学会研究表発大会,宇都宮大学)」で,初等教育の授業場面において児童の手の動作が作業目的や使用方法で分類できること,作業を文節化をする単位としては手の形(フォ-ム)を指標とすることができること等を指摘したところ,大学院をもっている教員養成大学関係者から「重要なテ-マなので学生が修了論文で興味を持って取り扱ったことがあるが満足な結果がえられなかった。3年計画の最終段階の研究物へ期待する。」等の感想が種々述べられた。日本の美術科教育の授業研究は,哲学的な方向で検討されることが多く,行動過程をバイオメカニックス的な視点で検討する研究者や研究物が極めて少なく基本的モデルの抽出を行う意義が示唆された。CCTVによる4台のカメラを同時に観察する手法は,整備段階を終え研究の基幹的な部分となり,5月から11月までに各学年の資料の収集が行なわれた。村田が資料収集を進め,その観察をもとに分析支援方法の構築を松原が進め,手の概念モデルをC++言語で記述し,ビデオ機器と同期するシステムを開発中である。 2,手の動作学の位置づけに関する成果 本年実験法と平行して,手の動作学の研究意義を明確にする目的で文献的な調査研究を行ってきた。平成3年11月19日「手の巧緻性の発達と評価ー手の動作の研究の現状と展望ー(第30回大学美術教育学会研究発表大会,三重大学)」として従来研究の要約を口頭発表した。また平成4年3月27日「フィ-ドラ-「芸術活動の源泉」からみ手の巧緻性に関する一考察」として哲学背景との接点に関して口頭発表の予定である。
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