Research Abstract |
周知のように,第2次技術革新とよばれるME(マイクロエレクトロニクス)化の進展は,職場集団・労働形態・労働者意識などにたいして大きなインパクトを与えつつある。このME化の影響を明らかにするのが,われわれの目的である。 われわれは,さきに,製造業企業3社の生産部門労働者を対象にME化の影響について調査を実施した。その成果は,「自動化・機械化の進展に伴う職場の変容」,「機械化・自動化に伴う労働者意識の変容」(椙山女学園大学研究論集第21号1990,第22号1991)として発表された。 今回は,卸売・小売業企業の販売部門で働く人びとを対象に,同様な調査を実施することを計画した。これら部門においてもME化(OA化,POSシステム)が着々と進行しているにもかかわらず,この種の調査がほとんど実施されていないのが実情である。 つぎに,平成2年度の研究実績の概要についてのべる。5,6,7,8月には,主として,ME化関連の文献の購入につとめ,月2回の勉強会を開催し,この問題についての見識を深めた。 9,10,11,12月には,主として,既存の調査資料を参考に調査票の作成に全力を傾けるとともに,いくつかの企業に調査の依頼を行なった。その結果,各種商品販売業企業(東京,チェ-ン・ストア)と飲食業企業(大阪)から調査の実施について快諾をえた。 平成3年1,2月に,調査を実施した。有効標本数は東京250,大阪82,計332であった。 平成3年度には,これら調査結果の集計,分析を行ない,調査報告書を刊行する予定である。貴重なデ-タや知見がえられるものと確信している。
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