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1990 Fiscal Year Annual Research Report

体温調節における潜熱の役割と柔い熱環境制御に関する研究

Research Project

Project/Area Number 02805029
Research InstitutionToin University of Yokohama

Principal Investigator

竹内 正顯  桐蔭学園横浜大学, 工学部, 教授 (70163384)

Keywords熱的環境 / 空気調和 / 室内環境制御 / 潜熱 / 水分拡散 / 体温調節
Research Abstract

ポリエステル100%のわたからなる敷布団の下側を、隙間を広く(約30cm)あけた自由空間とし、この布団に被験者を寝かせて、皮膚、敷布団上側、敷布団下側の温度と湿度を測定した。環境は28℃、65%程度の熱帯夜に近い条件に保って、皮膚が発汗で湿る傾向にあるようにした。
布団の下にある送風機をONーOFFして、風をあてたりあてなかったりを繰り返すと、被験者の感覚のうえでも風の浸透による冷感がはっきり存在した。暑さを感じなくするためには、たとえ布団を通してでも風をあてることは、効果がある。ただし、風にあたる時間が長くなると、不快な寒さになりやすいことも、確認された。
布団の直下にビニ-ルのシ-トをあて、このシ-トを剥がしたり、あてたり繰り返した。このとき、風はあてずに、通常の室内の自然な流れがあるだけにした。被験者が外界(冬期)と大きく異なった環境(熱帯夜)に移ったこと、布団の中に入ったことなどに対して示す生理的な過渡応答や、寝返りなどがあるので、このような変動がなるべく小さい期間を選んで観測すると、シ-トの着脱に対する応答がうかがえる。つまり、潜熱の輸送を自由にするか、阻害するかによっての変化が測定出来る。シ-トがあるとき、布団下側で湿度92%、水分分圧3.7kPa、温度29℃、布団上側で83%,4.9kPa,36℃、皮膚で85%、5.3kPa、37℃であった。シ-トをはずすと、布団下側66%、2.5kPa、27.7℃、布団上側80%、4.5kPa、35℃、皮膚75%、4.6kPa、36.5℃となった。シ-トがはずされ、潜熱輸送が自由になると、皮膚の湿度が低下し、温度は僅かに低下することがわかった。今後は、実験室における被験者実験を多数行うことと、夏季における実際の寝床での測定を行うことで、物理的なデ-タとともに実用上の効果の程度を探ることになる。

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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