1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02805052
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小長井 一男 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50126471)
|
Keywords | 粒状体 / 可視化 / レ-ザ- / 水中構造 / 地震応答 |
Research Abstract |
屈折率の等しい液体に浸したガラス粒子からなる粒状体構造模型にレ-ザ-光シ-トを透過させ、シ-ト上のあらゆる粒子の形状と動きを可視化するレ-ザ-トモグラフィ-を開発し、その手法の拡張と、これを利用した解析を進めている。本年度は1mmあるいはこれより小さいサイズの粒子からなる地盤模型を作製し、その変形挙動の可視化実験を行なった。粒子のサイズが小さくなるにつれ、本手法の適用範囲は大きく広がるが、反面、個々の粒子の動きの追跡は技術的に困難になる。そこで、地盤模型内部に、レ-ザ-光をより強く散乱するガラスの微粉末を薄層状に挿入することで立体的な光の格子を模型内に作製し、この格子の変形を計測することで三次元地盤模型内部の変形を可視化することに成功した(文献1、2)。この手法を用いて円筒基礎を押し込んだときの地盤模型の挙動を観測し、地盤反力の変化と地盤挙動の関係に詳細な検討を加えている。また前年度の研究で、粗粒からなる堤体構造模型の破壊時の加速度が、構造を加振する周波数の増加とともに大きくなるという周波数依存性が現れることを確認したが(文献2、3)、楕円形の粒子の要素からなる粒状体構造の破壊過程の数値シミュレ-ションプログラム(Discrete Elliptic Element Method)を開発し、これを用いて実験で確認された周波数依存性が粒子の扁平度、大きさに大きな影響を受け、粒径が大きくなるにつれ破壊時の加速度が大きくなる傾向が顕著になることなどを示した(文献4)。さらにレ-ザ-光シ-トの散乱光が直線偏光状態になっていることを利用して、光弾性による内部応力の可視化が可能であることが示されたが、ガラス粒子では光弾性感度が小さく、次年度も引き続き技術開発を進める予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Rangelow Peter,他: "Visualization of Granular Material Deformation through LaserーAided Tomography" Bulletin of Earthquake Resistant Struchiee Rosearch Center. 25. (1992)
-
[Publications] 小長井 一男,他: "レ-ザ-トモグラフィ-による粒状体構造模型内部の動的破壊過程の可視化" ダム工学. 5. (1992)
-
[Publications] Konagai Kazuo,他: "Visualization and Analysis of Dynamic Behavior of Underwater Granular Structure Models" Proceedings of 11th World Conference on Earthquake Engineering. (1992)
-
[Publications] 松島 亘志,他: "離散楕円要素法による粒状体構造物の破壊過程の検討" 生産研究. 44ー4. (1992)