1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02805056
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
椿 龍哉 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40134902)
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Keywords | コンクリ-ト / クリ-プ / 構成則 / 若材令 / 統計的変動 |
Research Abstract |
本研究は、硬化初期のコンクリ-トのクリ-プ特性に関する構成関係をモデル化することを最終的な目標として2年間にわたり行われる予定である。初年度では、コンクリ-トの粗骨材レベルの内部構造がクリ-プ特性におよぼす影響を中心に以下の検討を行った。 1.通常の外部環境におかれた普通コンクリ-トを想定し、硬化初期の状態から乾燥によるコンクリ-ト中の水分移動と長さ変化(乾燥収縮)を有限要素法に基づく数値シミュレ-ションで検討した。この際、コンクリ-トはモルタルと粗骨材から構成される複合材料としてモデル化した。このモデル化ではモルタルと粗骨材の界面領域の特性も考慮できるようにした。数値シミュレ-ションの結果、コンクリ-トの粗骨材レベルの構造の統計的変動が乾燥による水分移動や乾燥収縮におよぼす影響の時間変化が明らかになった。 2.乾燥状態にある硬化初期のコンクリ-トが一軸圧縮持続荷重を受ける場合のクリ-プ変形について、1.と同様なコンクリ-トのモデル化に基づく数値シミュレ-ションを行った。解析の結果、乾燥の有無がクリ-プ変形やそれにともない発生する応力におよぼす影響の傾向を、粗骨材レベルの内部構造の統計的変動の影響を含めて明らかにすることができた。 3.上記の数値シミュレ-ションによる検討のほかに、コンクリ-トの周囲の湿度や温度のクリ-プ変形に対する影響を調べるために必要な実験装置の検討と導入およびその評価を行った。
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