1991 Fiscal Year Annual Research Report
超微粒子およびMA法を使ったナノクリスタル材料の材製法の開発とその物質評価
Project/Area Number |
02805085
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
梅本 実 豊橋技術科学大学, 工作センター, 助教授 (90111921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 昌宏 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (80173368)
岡根 功 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80169127)
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Keywords | ナノクリスタル / 超微粒子 / メカニカルアロイング / Cu / AlN / Sm_2Fe_<17> / NdMo_2Fe_<10> / 希土類窒化物磁石 |
Research Abstract |
本研究は粒径が0.1ミクロンから数ナノメ-タ-の大きさの材料を超微粒子およびメカニズムアロイング法により作製し、その物性を評価しようとするものである。本年の研究成果は、以下のようである。 1.MAと熱処理(加熱と窒化)により作製したSm_2Fe_<17>N_×およびNdMo_2Fe_<10>N_y化合物は、溶解法や急冷凝固法では達成し得なかった高い保磁力を示した。この原因は結晶粒が微細化し、単磁区構造に近くなったものと考えられる。 2.NiーTi系合金をMAすると、Ni_<75>Ti_<25>組成ではNi固溶体が、Ni_<50>Ti_<50>およびNi_<33>Ti_<67>組成ではアモルファス相が生成した。これらMA粉末を焼結すると、それぞれNi_3Ti、NiTi_2の化合物となった。焼結体のTEM観察の結果、それらの結晶粒径は0.1μmと非常に微細であった。 3.MAにより作製したNi_<50>Ti_<50>組成のアモルファス粉は、800Kへの加熱でB2相のNiTi化合物となり、さらに800K以上に加熱すると、B2相からNiTi_2とNi_3Ti相が析出した。これはMA粉の焼結により作製したNiTi化合物の格子欠陥密度が高いこと、および結晶粒が超微細であるため、析出が加速されたためと考えられる。以上のことは低温での相安定の加速実験に対して、MA法が有効であることを示している。 4.Cu超微粉にAIN超微粉を混合し焼結した材料は、高温長時間の加熱で粒径の変化しない定常粒径を示した。その粒径はAINの粒径に比例し、AINの体積率に反比例する。54nmのAINを12.6vo1%混合した場合には、定常粒径として0.4μmのものが得られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Itsukaichi,S.Shiga,K.Masuyama,M.Umemoto and I.Okane: "Consolidation of Mechanically Alloyed AlーTi and AlーNi Powders" Proc.of Int.Symp.on MA.Kyoto Japan.
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[Publications] 梅本 実,五日市 剛,岡根 功,水野 保敏,清宮 照夫,松井 一雄: "Sm_2Fe_<17>N_×化合物の保磁力に対する熱処理とMA条件の影響" 粉体および粉末治金. 38. 957-962 (1991)
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[Publications] 志賀 信哉,五日市 剛,梅本 実,岡根 功: "Al_<25>Ni_<75>のメカニカルアロイングとその加圧焼結体の特性" 粉体および粉末治金. 38. 963-966 (1991)
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[Publications] 福本 昌宏,八重樫 範明,島貫 誠,梅本 実,岡根 功: "MA法による金属/セラミックス複合粉末のプラズマ溶射" 溶接学会論文集.
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[Publications] 五日市 剛,細川 宗孝,伊賀 輝典,梅本 実,岡根 功: "Sm_2Fe_<17>N_×化合物の磁気特性に対するMAの効果" 粉体および粉体治金.
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[Publications] M.Udaka,K.kawasaki,T.Yamazaki,M.Umemoto and I.Okane: "Formation and Characterization of Sintered Ultrafineーparticles"