1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02805092
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
水野 孝之 三重大学, 工学部, 教授 (80200012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 清久 三重大学, 工学部, 助教授 (50024609)
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Keywords | 炭酸ガス / 還元固定化 / 修飾電極 / 非水溶媒 / 液化炭酸ガス |
Research Abstract |
1.目的:炭酸ガスの有効な還元固定化技術の芽を探索することを目的として,電解用の修飾電極ならびに電解溶媒としての非水溶媒ならびに液化炭酸について研究したので,その概要を報告する。 2.結果:成果の概要は次のようである。 (1)修飾電極によるメタノ-ルの生成:ヘキサシアノ鉄酸系修飾電極による電気化学還元について研究し,ヘキサシアノ鉄酸ルテニウムが有効でることを見出した。次いでこの電極で還元する場合に必要な金属錯体触媒について調べた結果,第一鉄イオンのチロン,ニトロソR塩ならびにOーフェナンスロリン等の錯体が有効であることが判った。その他メタノ-ルの添加量と修飾被膜の厚さの影響について検討し,これらを基に還元機構を考察した。 (2)非水溶媒人での電気化学還元:排煙からの炭酸ガスの分離剤として,先ずアミン系溶媒を用いて,吸収炭酸ガスを電気化学的な還元法について検討したが,アミンと炭酸ガスの結合が強く,有効な還元効率を得ることが出来なかった。次いで,分離溶媒としてのメタノ-ルについて検討した。その結果微量の水を含む条件下で,炭酸ガスを還元され,一酸化炭素,水素,エチレン,メタンの順で還元生成物が生成することが判った。 (3)液化炭酸の還元:液化炭酸は電気電導性がなく,かつ電解質成分の溶解性もほとんどないので,先ず電導性を付与するために適している電解質の探索を行った。その結果,液化炭酸を炭酸ガス吸収性の有機溶媒(プロピレンカ-ボネイト,メタノ-ル等)と混合し,これに電解質(トリフルオロスルホン酸テトラアルキルアンモニウム,塩化ベンザルコニウム)を添加することにより,電解を行うことが出来た。微量の水分が存在する場合にす,水素に次いでメタン,一酸化炭素の順で還元生成物が生成することが判った。また,常圧の場合と比べてより卑な電位で還元出来ることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 水野 孝之,太田 清久,中出 卓男: "Electrochemical reduction of CO_2 on modified electrodes with metal hexacyanoferrates" J.Electroanal.Chem.
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[Publications] 水野 孝之,太田 清久,内藤 章,乾 直樹: "Electrochemical reduction of CO_2 in methanol" J.Electrochem.Soc.