1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02805113
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高原 淳 九州大学, 工学部, 助教授 (20163305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 茂登子 九州大学, 工学部, 教務員 (20183204)
大石 祐司 九州大学, 工学部, 助手 (70194074)
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Keywords | 高分子複合材料 / ガラス繊維 / 界面構造 / 疲労強度 / 粘弾性 / ヒステリシス損失 / 疲労規準式 / ポリエステル |
Research Abstract |
種々の界面構造を有する繊維強化複合材料及び剛直性の高分子と屈曲性高分子のブレンド物の疲労挙動を検討した。繊維強化複合材料はガラス短繊維で強化したポリブチレンテレフタレ-ト(PBT)を用いた。ガラス繊維はシランカップリング剤で表面処理したものと表面未処理のものを用いた。静的な力学的強度にはシランカップリング剤処理による強度の向上はほとんど観測されなかった。疲労強度は表面処理により大きく向上した。表面未処理の試料の場合、繰り返し変形下で界面の剥離が進行しクラックが成長し、短時間で疲労破壊した。一方、疲労過程における試料表面温度の上昇を測定し、粘弾性的な発熱量を評価した。界面未処理の試料の場合、マトリックスのPBTは繊維の体積分率の分だけ加わる歪の量が増大し、大きな発熱量を示した。一方、シランカップリング処理した試料の場合、繊維界面の高分子の運動性は拘束されており、歪は繊維間の中点に相当する部分で最大となった。このため試料の発熱量は見かけ上低下した。繊維強化複合材料の疲労寿命を疲労過程の構造変化に費やされたエネルギ-損失に基づく疲労の規準式で記述できることを見いだした。 剛直性高分子としてサ-モトロピックポリエステル(TLCP)、屈曲性高分子としてPBTを用いてブレンド物を調製した。この系は分子レベルに近い状態で強化がおこなわれる複合材と考えることができる。TLCPの分率が5wt%でTLCPはPBT中にフィブリルとして分散し静的な強度は増大した。疲労強度はTLCPの5wt%添加で著しく向上しこの複合系が耐疲労性材料として有効であることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)