1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02805114
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中村 尚武 立命館大学, 理工学部, 助教授 (10066722)
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Keywords | アイオノマ- / 粘性 / 高圧下の粘性 |
Research Abstract |
市販ナフィオン溶液をそのまま粘性測定用試料とすめため,はじめにその溶媒の組成を知る目的で分析を行った。その結果,溶媒はnープロパノ-ル,イソプロパノ-ルおよび水の三成分系混合溶媒であることが判明した。混合溶媒では後の粘性測定デ-タの解釈が複雑となるので,別途ナフィオンフィルムを各種有機溶媒へ直接溶解するこを試みた。しかし,適当な溶媒を見つけることは出来なかった。このため,オ-トクレ-ブを用いて特別に調製されたナフィオン粉末を用いて各種濃度の溶液を調製した。この際,溶媒としては,ナフィオンのポリエレクトロライト効果に対する溶媒効果を検討したデ-タを参考にして,その効果の著しいエタノ-ルを用いることとした。 調製済の各濃度の試料について,最初に25℃,常圧下での粘性をウベロ-デ粘度計を用いて測定した。その結果,典型的なポリエレクトロライト効果の存在が確認された。ついで,測定温度はいずれも25℃とし,圧力を25MPaおきに,最高375MPaまでの各圧力下で粘性測定を行った。測定は既設の高圧粘性測定装置を用いて行い,測定デ-タの集積および計算処理は本補助金で購入したパソコンで行った。得られたデ-タにはややバラツキが見られるので,もう少し実験を繰り返す必要がある。従って若干の問題はあるが,一応現在までに得られたデ-タのうち100MPaまでのデ-タを整理した結果は次の通りである。即ち常圧下で認められたポリエレクトロライト効果は,圧力下でも認められるが,圧力が増加するに従ってその効果が弱められる傾向を示すことが見い出された。なお,このような傾向は常圧下におけるナイフィオン溶液のポリエレクトロライト効果に及ぼす塩(たとえばNaCl)添加効果に関する実験結果に類似している。
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