1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02807058
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
井上 勝一 北海道大学, 大学院環境科学研究科, 助教授 (10213159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 義和 北海道大学, 医学部, 教授 (10001877)
斎藤 和雄 北海道大学, 医学部, 教授 (80000917)
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Keywords | フローサイトメトリー / 電子スピン共鳴 / サイトカイン / 活性酸素 |
Research Abstract |
白血球の活性酸素を産生する機序について研究を行なった。活性酸素の測定法としてフローサイトメトリーとスピントラッピング法を用いたが、その理由は、前者は細胞内の活性酸素の産生を、後者は細胞外への活性酸素の放出を測定するものであることが前年度の研究結果から明らかとなったことによる。 各サイトカインにより白血球の刺激をし、活性酸素がどれだけ細胞内で産生され、また、細胞外に放出されるかをみることが最終目的であるが、前段階として、単球・リンパ球・顆粒球の混合状態で多くのサイトカインを産生させるといわれる溶血性連鎖球菌菌体成分による活性酸素産生をみた。その結果、菌体成分により、顆粒球内には活性酸素が産生されるが、細胞外に放出される活性酸素は少なく、OHによるものか、O_2によるものかは区別できなかった。 現在、各種サイトカインにより顆粒球を刺激し、活性酸素がどのように産生・放出されるかについての研究を開始している。この研究は、次に呼吸器疾患の環境原因物質がどのようなサイトカインを産生させるかを検討することにより、呼吸器疾患の環境原因物質と活性酸素の産生・放出との関係を明らかにしようとするものである。
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[Publications] S.Inoue: "Direct effects of OKー432 on human lung cancer cells in culture." Proc.Am.Assoc Cancer Res.32. 253 (1991)
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[Publications] 井上 勝一: "ヒト肺癌培養細胞に対するOKー432の直接効果" 日本癌学会総会記事. 50. 1475 (1991)