1991 Fiscal Year Annual Research Report
神経芽腫の癌遺伝子Nーmycの増幅機構に関する研究
Project/Area Number |
02807116
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
加藤 浩 藤田保健衛生大学, 医学部・外科, 講師 (10169518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 敬純 藤田保健衛生大学, 医学部・外科, 講師 (20117807)
岸川 輝彰 藤田保健衛生大学, 医学部・外科, 教授 (60080131)
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Keywords | 神経芽腫 / Nーmyc / 遺伝子増幅 / DNA rearrangement / 遺伝子増幅単位 / パルスフィ-ルドゲル電気泳動法 / pYAC |
Research Abstract |
申請書の研究実施計画にもとづき以下の研究を行い,それぞれの結果を得た。 1)Nーmyc遺伝子増幅の検討 平成3年度に収集した手術切除材料は合計31例(検体数35)あり,それぞれについて検討を行った。その内Nーmycの増幅は3例に認められた。いづれもstageIV Aの進行症例であった。 2)パルスフィ-ルドゲル電気泳動法(PFG)による解析 平成2年度の報告書に記載した如く,酵母のVector(pYAC)を用いてNeuroblastoma IMRー32の増幅したNーmyc遺伝子を含むDNA断片を入手した。しかし,その解析を進める段階において以下の問題点が明らかとなった。即ち,巨大DNA断片を含むpYACを培養維持していると,そのDNA断片の一部が脱落,self ligation,場合によってはhemologons recombinationを起こす。その結果,DNA断片の長さが短くなったり,あるいはDNA断片そのものが消失する事がある頻度で起こることが明らかとなった。これらの事実により申請者らは,pYACベクタ-そのものの改良が必要と考え,以下の検討を行った。ゲノムDNA全体を制限酵素Aで切断した後,両端をT_7gene6エキソヌクレア-ゼで消失し,一本鎖に変換する。一方,目標とするDNAの両端を持つjumpingクロ-ンから,その二つのDNAを制限酵素Bを介した形でYACベクタ-に連絡する。このプラスミドDNAの制限酵素Bで切断した後,T_7gene6エキソヌクレア-ゼで消化し,一本鎖に変換する。上記処理したゲノムDNAの一本鎖部分とこのプラスミドDNAの一本鎖DNAの部分でhybridを形成させたのち,Yeastに導入すると,目的としたDNA断片を含むクロ-ンのみが形質転換株として得られる。我々は以上の方法を確立し,報告した。(Gene107(1991)p27ー35)
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Research Products
(1 results)