1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02807164
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 亮 山口大学, 医学部, 助教授 (50163027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 哲夫 山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
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Keywords | 眼内潅流法 / 組織培養法 / 房水流出率 / 前房潅流 / 後房潅流 |
Research Abstract |
本年度は摘出ウシ眼の房水流出率におよぼす代謝拮抗物質の作用を調べた。眼内潅流法と組織培養法を組みあわせることによりスクリ-ニングをおこなった。 昨年報告したNaFの房水流出率向上効果について新知見を得た。すなわち、作用機序はadenyl cyclaseの抑制でなく、F^-がphospholipase Cを活性化しphosphatidyl inositol4.5biphosphateの水解を促進する。ひいてはIP_3を産生し細胞内Ca濃度が上昇してアクチン等の細胞骨格を障害することがわかった。 線維性帯内皮細胞を培養すると、アクチン線維を免疫組織化学的に染色することができた。これはアドレナリン作動薬や過酸化水素などによく反応した。培養生細胞の形態学的反応は昨年と同様であった。 平板ゲル電気泳動装置で得られた蛋白分画は生理的環境下では種々のinsltsにほとんど反応しなかった。このことより線維柱帯内皮細胞がinsltsに抵抗性の強い細胞であることが示唆された。 活性酸素は高濃度が流出率を下げると考えていたがこの予想は正しくなかった。 前房と後房潅流をセットしなおした。前房潅流では前房深度が増加するためか、房水流出は増加した。後房潅流ではほぼ一定の低い流出率が得られた。 本研究の目的は、組織培養や眼内潅流の実験によって眼圧調整機構を調べ、房水流出率を賦活することによって眼圧を下降させる方法を模索することであった。いわゆる交感神経作動薬では流出率への効果がほとんどなかったのに、NaFやNーethylmaleimideで非常に大きな効果があったことは興味深い。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suzuki R: "A temperature dependent action of fluoride on aqueous outflow facility of the calf eye." Current EYe Research.
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[Publications] Suzuki R: "Effect of phosphodiesterase inhibitors on vobine ciliary muscle and outflow facility." Journal of Ocular Pharmacology.