1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02807208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐丸 義夫 東京大学, 医科学研究所, 講師 (10012733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江里口 正純 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10114406)
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Keywords | 抗腫瘍性食品 / 緑黄色野菜他 |
Research Abstract |
緑黄色野菜を毎日食べている人は発癌率が低いことが知られている。我々は発癌と別に癌の増殖を抑制する可能性もあると考え実験を計画した。C_3H/Heマウスに同系のMM2腹水型腫瘍を腹腔に接種し、野菜類は粉末飼料に種々の濃度に混入し摂食させ生存日数と体重変動を毎日観察した。試験管内実験の野菜ジュ-スは最高濃度は25%であり、動物実験での飼料への混入濃度も25%から始めたが、自発的摂食ではこの濃度では全く摂食せず失敗であった。12.5%でも摂食不良で全く実験にならなかった。5%と2.5%はようやく少し摂食するのが見られ、市販されている乾燥した食品を購入し実験に供した。使用したものはヨモギ、大根、キクの花、ホウレン草、人参、玉ネギ、サツマイモ(生)、シコンでは実験群では対照群と比較して平均生存日数の延長は約2日であったが、1%有意水準で有意差を認めた。人参では逆に短命となり、試験管内実験とは必ずしも一致せず、統計的に緑黄色野菜が良いとの結論を必ずしも支持するものではなかった。この濃度でも摂食不十分であるので、4%と2%の混入で、トウモロコシ、スギナ、クマ笹、ドクダミで行ったが、摂食は改善されたが未だ不十分ながら結果はトウモロコシ群は対照群より短命であった。2%ドクダミで1匹のみであるが治癒マウスと思われる結果が得られている。混入濃度がどの程度であればよいのか、混入する野菜によっても異なると考えられるが、一律に実験するには、一応濃度を決めて行わねば比較できないのでやむを得ない。分散分析では濃度差はないので、摂食不十分のためと考えられ、さらに濃度をさげる必要があると考え、次の実験を計画中である。困難な方法を敢て選んでいるが、今までの所、担癌動物は、緑黄色野菜等で生存日数は明らかに影響され、どれもが生存日数を延長するとは限らなかった。
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Research Products
(1 results)