1991 Fiscal Year Annual Research Report
Recombinant cytokinesによる末梢血液幹細胞の増殖と応用研究
Project/Area Number |
02807231
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Research Institution | University Hospital of Tokushima |
Principal Investigator |
高上 洋一 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (90197046)
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Keywords | 造血幹細胞 / 増殖刺激因子 / Cytokine |
Research Abstract |
本年度研究期間中に更に12名の小児癌患者において、Fenwall社製CS3000血液成分分離器を用いて計215回のアフェレ-シスを行い末梢血幹細胞を採取し、新たに12名の難治性小児癌患者にPBSCTを施行し、その臨床成績をコンピュ-タ-プログラムを用いて解析した。 末梢血幹細胞の増殖動態を解明するため、pannig,モノクロ-ナル抗体,PMEなどを用いて末梢血幹細胞を純化しrecombinant cytokineと共に液体や固形培地を用いて培養し、コロニ-形成に及ぼす影響の検討を継続した。その結果末梢血幹細胞は骨髄細胞とは異なり、造血刺激因子としてinterleukinー3(ILー3)、GーCSFおよびインタ-フェロンーγを併用する必要があることを明らかにした。この知見に基づき、アフェレ-シス施行前に患者にrecombinant GーCSFを投与すると、採取される幹細胞数が約40倍にも増加することを見出した。つぎにその他のrecombinant cytokine(ILー6,interferonーα,β,ubenimex,cyclosporineーA,FK506,deoxyspergulin)存在下で幹細胞を培養し、その増殖刺激効果を検討した。またプラスチックフラスコやガス透過性ビニ-ルバッグを用いて、ILー3,ILー6あるいはinterferonーγと共に幹細胞を培養し、体外での幹細胞の増殖を試みた。しかし5%CO_2と5%O_2の至適条件下においても、満足すべき幹細胞増量効果は認められなかった。
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