1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02808008
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
原田 正史 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20117964)
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Keywords | 実験動物化 / 翼手類 / 飼育実験 / 遺伝学的分析 |
Research Abstract |
本研究は翼手類の実験動物化の基礎デ-タ-として、飼育条件の確立およびこれらの遺伝学的特性を明らかにすることを目的としておこなわれた。各地で採用調査をおこない、飼育実験用サンプルおよび遺伝学的分析のためのサンプルを採取した。飼育実験に使用したコウモリ類はモモジロコウモリ、シナノホオヒゲコウモリ,テングコウモリ,コテングコウモリおよびユビナガコウモリの5種である。飼育飼料は市販のミルワ-ムを一部あたえ,人工飼料として蛹粉(2),バナナ(1),チ-ズ(1),および卵黄(1)を練り合わせたものを凍結保存しておき、これを毎日与えた。コウモリはすぐにこの人工飼料に慣れ、餌入れにいれておくだけでよく食べた。 飼育条件として、ユビナガコウモリが一番空中湿度が必要と考えられ飼育が困難であった。また死亡の原因は給水器の事故など飼育ケ-ジにさらに工夫が必要と考えられた。モモジロコウモリとテングコウモリは現在も飼育中である。今後、繁殖実験へ研究を発展させていきたい。 遺伝学的基礎デ-タ-として、特に細胞遺伝学的、タンパク多型、ミトコンドリアDNAの解析および各種の培養細胞の収集を目的とした。採取した個体から培養用サンプル,プラズマ、血球および臓器を採取しー80℃に保存した。また,培養した細胞は液化窒素ー180℃で保存している。タンパク多型およびミトコンドリアDNAの分析を来年度からおこなう計画であるが,本研究員が本年のみしか支給されないのは残念なことである。
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