1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02808041
|
Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
占部 逸正 福山大学, 工学部, 助教授 (00109084)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 敬三 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (10027469)
|
Keywords | 自然環境 / 紫外線 / 分光感度 / オゾン層 / 放射照度 / 吸収線量 |
Research Abstract |
1.生活環境で紫外線の時間変化や直射光および散乱に関する情報を詳細に得るために高感度連続紫外線測定器を試材した。検出器は210nm附近に感度の中心を有する光電子増倍管と250nmおよび300nmに透過光の中心波長を有する光学干渉フィルタを組合せて構成した。検出器の出力はディジタルマルチメ-タで読取り、AD変換することによりコンピュ-タに記録した。試作検出器の分光感度特性は245nm,295nmに感度のピ-クを有し、半値巾はそれぞれ約20nmおよび30nmであった。また感度の方向依存性は、光電子増倍管の前面に取り付けたスリットが5mmφ程度の条件で比較的広い角度からの入射光に感度を示し、コリメ-タを取り付けることで強い前方指向性が得られた。本検出器を自然環境での太陽紫外線の測定に応用した結果、地面からの反射光や上空からの天空光の時間変化の追跡が可能なことが明かとなった。 2.可搬型紫外線照度計を用いて年間を通して測定した結果、(1)周囲の環境条件が異なっても直射光には顕著な相違が見られないが、散乱光には建物などの影響が強く現われる。(2)晴天時の300nmと360nm紫外線の季節変動の相違は、おもにオゾン層での吸収に起因している。また日変化の相違はオゾン層による吸収とともに大気層の厚さや浮遊塵等による散乱効果の違いによる。(3)気象条件による差異では、雲量の比較的多い条件で300nmの強度が相対的に強くなっていることなどが明かとなった。 3.皮膚線量については、電離放射線に比べ紫外線による効果が約10^3倍の吸収線量を要することを考慮し、防射照度と放射線放護量の関連について検討した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 占部 逸正: "紫外線の安全基準" ESIーNEWS. 9. 6-10 (1991)
-
[Publications] 占部 逸正,竹屋 章史,中田 尚: "可搬型紫外線照度計の特性試験と環境測定への応用" 福山大学工学部紀要. 14. (1992)