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2002 Fiscal Year Annual Research Report

一八世紀日韓両国における美人風俗画の研究

Research Project

Project/Area Number 02F00005
Research InstitutionInternational Research Center for Japanese Studies

Principal Investigator

稲賀 繁美  国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) YEE Milim  国際日本文化研究センター, 研究部, 外国人特別研究員
Keywords美人風俗画 / 美人画 / 風俗画 / 韓国絵画史 / 申潤福 / 青丘畫史 / 〓園傳神帖 / 石農畫帖
Research Abstract

従来、韓国絵画史研究において「美人風俗畫」が着目される事は極めて稀であった。そのため今日、本分野の研究はもつとも遅れたものの一つとして挙げられている。
そこで本研究では、特に宮廷画家でありながら市井に遊ぶ男女や、階層の低い妓女を、好んで描き「美人風俗畫」という領域を開拓した申潤福(1758〜?)に焦点を当て、韓国絵画史における美人風俗畫の成立と発展経緯について検証を行った。
また、十八世紀に現れはじめた「美人風俗畫」に関しては日本からの影響抜きには語れないと考える。これまでほとんど顧みられなかった文献資料の綿密な調査を通じ、どのような背景をもっていかなる影響を日本から受けたのか、またどういった点で韓国独自の展開をみせたのかを検証し、韓国絵画史における「美人風俗畫」の意義および位置を明らかにしつつある。
そもそも申潤福に関わる文献資料はわずかしか現存せず、その功績の多くが未だ明らかではない。そこで、これまで検討されていない諸文献資料をとりあげ申潤福の画家像を明らかにしていく。
まず、『畫寫両家譜録』『槿域書畫徴』及び奎蔵閣資料などをもとに、申潤福の家系・親族関係及び彼の生まれ育った環境などの基礎的情報を充実させた。また、申潤福自身の二十代後半からの生活の様子や交友関係が記録されている『青丘畫史』から、申潤福の人物像や彼の絵画観・世界観を探求した。
現在未収集であるが、朝鮮後期における「美人風俗畫」を取り巻く政治的・社会的状況を考察するための文献資料として『秋齊集』『弘齊全集』『姓源録続編』などがあげられる。そこでこれら必要な書籍を入手し、調査する。引き続き『〓園傳神帖』『石農畫帖』『実録 司馬榜目』などの絵画・展覧会カタログや定期刊行物などに収載された申潤福の作品を抽出・直接画像入力し、データ化していく。その際、国際日本文化研究センターにおいて作成済みの浮世絵美人畫との関連可能性のある作品群を選定し、データ化する。
また、韓国美術研究所、中央国立博物館のマイクロフィルム・写真資料などを検索し、未紹介の申潤福の作品を検出し、さらにデータ化する。また未紹介作品のうち、朝鮮関連資料や作品が多く存在するアメリカ(ハーバード・ユニバーシテー・ライブラリー、メトロポリタン・アート・ミュージアム、シカゴ・アート・ミュージアム、クリーブランド・アート・ミュージアム、シアトル・アート・ミュージアムなど)の作品について現地調査を行う。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 李美林: "理想の美人を描く-円山応挙と申潤福を中心に-"東方美学研究会. 2. (2003)

  • [Publications] 李美林: "近世後期「美人風俗画」の絵画的特徴-日韓比較-"第153回 日文研フォーラム. (2003)

  • [Publications] 李美林: "日韓両国の十八世紀における美人風俗画の比較"美術史研究. (2004)

  • [Publications] 李美林: "日本の文化と芸術"ハンギル社. (2003)

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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