2002 Fiscal Year Annual Research Report
担子菌の子実体形成に関わる酵素とその遺伝子の発現と制御
Project/Area Number |
02F00515
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鮫島 正浩 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YOON Jeong?Jun 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | オオウズラタケ / 子実体 / 褐色腐朽菌 / cellobiose hydrase / manganese peroxydase / Endoglucanase |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、褐色腐朽木材担子菌のオオウズラタケと白色腐朽食用菌のマイタケを対象に試験管内での培養ならびに子実体形成系の確立を試みることである。オオウズラタケについては、研究分担者であるYoonがすでに試験管内の培養系を用いて子実体を形成させることに成功しているが、さらに再現性のある培養条件の設定の検討が必要である。11月の研究開始日から現在までの研究状況としては、さらに再現性のある培養条件の設定について検討を行うために、オオウズラタケの菌糸を培養し、その子実体形成を試みている。また、今まではグルコースを炭素源として培養を行っているが、より自然な培養系を用いて本菌の子実体を形成させるために、炭素源としてセルロースを用い、その子実体の形成を試み、より効率の良い培養系を検討するために、現在培養中である。 また、本培養系の確立後、すでに明らかになっている白色腐朽菌Phanerochaete chrysosporiumのゲノム配列情報をもとに褐色木材腐朽菌であるオオウズラタケからゲノムを抽出し、セルロース分解系の酵素であるEG2(endoglucanase)とCBH1(cellobiose hydrase)、リグニン分解の酵素であり、白色腐朽菌には必ずあるといわれているMnP(manganase peroxydase)のクローニングを行うための、実験を準備しているところである。
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