2003 Fiscal Year Annual Research Report
ベンジルブロミド化ポリマーの精密合成と新規の機能性および特殊構造ポリマーへの応用
Project/Area Number |
02J06650
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原口 直樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ベンジルブロミド / リビングポリマー / アニオン重合 / 官能基化ポリマー / 機能性ポリマー / 分岐ポリマー / 星型ポリマー / 繰り返し反応 |
Research Abstract |
本研究では繰り返しによる官能基化ポリマーの系統的合成法の開発を行い、ポリマー鎖末端および鎖中の望み通りの位置に規制された複数個(16〜64個)のベンジルブロミドを有するポリマーの合成を試みた。また、複数のベンジルブロミドを有するポリマーを用い、パーフルオロアルキル基、糖分子、重合性基、酸無水物、またはアミノ基を複数有する新規の機能性ポリマーを行った。さらにベンジルブロミド化ポリマーとリビングアニオンポリマーの反応により、多くの腕数を有する星型ポリマー、種類や分子量の異なるセグメントを多数有するヘテロアーム星型ポリマー、星型ポリマーと直鎖状ポリマーがブロック的に結合した特殊構造ポリマー、幹、枝間、枝セグメントが完全に規制された新規分岐ポリマーおよび高密度櫛形ポリマー等の明確な構造を有する特殊構造ポリマーの系統的合成を試みた。本研究で用いた反応はいずれも副反応なく定量的に進行し、目的とする複数のベンジルブロミドを有するポリマー、機能性ポリマーおよび特殊構造ポリマーの合成に成功した。各々のポリマーの構造解析はSEC、NMR、浸透圧法、静的及び動的光散乱法、MALDI-TOF-MS、粘度測定等により厳密に検討した。 得られた新規の機能性ポリマーの機能性発現における官能基の個数や導入位置および構造と溶液中や固体状態での挙動の関係をはじめ、分岐構造が諸物性に与える影響の解明および自己組織化によるナノオーダー集合体に関して詳細に検討し、固体電解質や導電性ポリマーへの応用を行った。
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[Publications] T.Higashihara, M.Kitamura, N.Haraguchi, K.Sugiyama, A.Hirao, J-H.Ahn, J-S Lee: "Synthesis of Well-Defined Star-Branched Polymers by Using Chain-End-Functionalized Polystyrenes with a Definite Number of 1,3-Butadienyl Groups and Its Derivatized Functions"Macromolecules. 36. 6730-6738 (2003)
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[Publications] N.Haraguchi, A.Hirao: "Synthesis of Well-Defined Star-b-Linear-b-Star, Linear-b-Star-b-Linear, and Linear-b-Star-b-Linear-b-Star-b-Linear Polystyrenes by Using Multifunctionalized Polystyrenes with a Definite Number of Benzyl Bromide Moieties"Macromolecules. 36. 9364-9372 (2003)