1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03041052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 虔士 大阪大学, 工学部, 教授 (70112018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BROOK M. ニューメキシコ鉱工大学(アメリカ合衆国), 名誉教授
MAZUR V. 商務省, 海洋気象局(アメリカ合衆国), 研究員
RUST D. 商務省, 海洋気象局(アメリカ合衆国), 部門長
高木 伸之 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80179415)
河崎 善一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (60126852)
仲野 みのる 豊田工業高等専門学校, 教授 (50023685)
有馬 泉 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021570)
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Keywords | 雷活動 / 電界観測 / 放電路 / 電光観測 / レ-ダ観測 |
Research Abstract |
1991年5〜6月のいわゆるメイスト-ム時に,オクラホマ州オクラホマ市ノ-マンにおいて雷活動の総合観測を行った。即ち日本側に付いては,大阪大学が,大阪大学が開発した長時間メモリ付き(最大524ミリ秒記録可能)の広帯域スロ-アンテナによる,雷放電に伴う電界変化の二地点観測を,岐阜大学が,雷放電のビデオ撮影と雷放電路経方向の高空間分解発光強度時間変化を,豊田高専が,多地点落雷の高時間分解能測定機による,時間間隔測定を担当した。一方アメリカ側は,海洋気象局雷嵐研究所が,LLPネットワ-ク観測によるリアルタイム雷警報を提供すると共に,雷放電に伴うUHF放射及びレ-ダ観測を,ニュ-メキシコ大学が,大阪大学と同機能機による電界変化観測と磁界変化観測を担当した。 ところで上記観測期間中,5月には2日間の,6月には4日間の雷活動があり多数の各種デ-タを記録している。とりわけ6月23日の雷活動は,オクラホマ州内における1991年最大の雷活動であったが,僅か2時間の間に140以上の雷放電を記録した。これらの中には,多地点への同時落雷や多重雷に伴う電界変化や,光信号デ-タが多く含まれ,アメリカ側のデ-タと比較しつつ現在解析中である。また岐阜大学が担当した,放電路経路方向の発光強度時間変化に関するデ-タも,リ-ダ進展時から帰還雷撃時に至る全放電過程に関し数多く得られているが,この種の観測結果は世界で初めての成果であり,これらの成果は雷放電開始機構の解明の糸口になるものであると考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 勝野 泰他: "雷放電路は,フラクタルであるか?" 電気学会論文誌A. 111. 496-497 (1991)
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[Publications] 河崎 善一郎他: "落雷電界波形長時間記録装置の開発と観測結果" 電気学会論文誌B. 111. 521-528 (1991)
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[Publications] 河崎 善一郎他: "落雷電磁界の100kHzー1MHzフ-リエスペクトルと大地導電率" Research Letters on Atmospheric Electricity. 11. 11-22 (1991)
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[Publications] 金尾 忠他: "電磁界変化とUHF放射からみたロケット誘雷" 電気学会論文誌B. 111. 1079-1085 (1991)
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[Publications] Z_<EN>-I_<CHIRO> K_<HWASAKI et al.>: "The electric field changes and UHF radiations caused by the triggered lightning in Japan" Geophysical Research Letters. 18. 1711-1714 (1991)
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[Publications] 河崎 善一郎他: "落雷頻度でみた夏季・冬季の雷活動" 天気. 39. 21-27 (1992)
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[Publications] H.Kikuchi: "Environmental and Space Electromgnetics" Springer-Verlag, 1-615 (1991)