1991 Fiscal Year Annual Research Report
寄生虫・エキノコックスの環境適応性ならびにその防除手段に関する研究
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03044016
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
神谷 正男 北海道大学, 獣医学部, 教授 (30081665)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YATES Terry 全米科学財団, 系統分類学部門, 部長
YARZABAL Lui ウルグアイ共和国大学, 衛生研究所, 所長
KAZACOS Kevi パーデュー大学, 獣医学部, 教授
ANDERSEN Fer ブリガムヤング大学, 動物学部門, 教授
RAUSCH Rober ワシントン大学, 医学部, 教授
横畑 泰志 富山大学, 教養部, 講師 (60222387)
OOI Hong Kea 北海道大学, 獣医学部, 助手 (40223440)
奥 祐三郎 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (60133716)
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| Keywords | Echinococcus / Taenia / 種内変異 / DNAフインガ-プリント / 多包条虫 / 猫条虫 / RFLP比較 / クラスタ-分析 |
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| Research Abstract |
種内の多様性(変異)について多包条虫(以下、Em)とその近縁種・猫条虫(以下、Tt)について検討した。宿主や地域の異なるTtにおいて形態、感染性、DNAの制限酵素切断パタ-ン、アイソザイムなどの差異を検討した。ドブネズミおよびネコから新しく分離したTtの14例および分離後数世代継代された4株、さらにEmの7株について、オリゴヌクレオチドをプロ-ブとしたDNAフインガ-プリント法による種内変異の検出を試みた。プロ-ブは、(CAC)の合成オリゴヌクレオチドジゴキシゲニンで標識したものを使用した。TtではDNAフインガ-プリントのバンドのパタ-ンにより、実験室内で数世代継代された4株、はそれぞれ、株内での変異は認められなかったが株間でははっきり区別され、Crb株は特に他の株と明瞭な差異は認められた。捕獲したドブネズミ由来の12例およびネコ由来の2例では、そのバンドパタ-ンは互いに類似していたが、まったく同じパタ-ンを示すものは少なく、同じ地域のドブネズミから得た例でもそのパタ-ンは異なっていた。
このDNAフインガ-プリントの結果をもとにクラスタ-解析を行ったところ、ドブネズミまたはネコから得た野外例は同一のクラスタ-にまとめられたが、海外のMRn、BMcおよびエゾヤチネズミ由来のCrb株は別のクラスタ-を形成した。
一方、Emでは、分離された宿主の違いにもかかわらず、北海道内各地で分離された5株ではすべて同一であった。しかし、これらと海外2分離株との間には若干の差異がみられた。このことは北海道に分布をひろげているEmは単一の起源で比較的短期間にひろがった可能性が高い。また、従来、抵抗性と考えられていたドブネズミで良く発育する株が分離された。その他、中南米に分布する有鉤条件および単包条虫などとの比較研究を開始した。
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[Publications] SATO,H.: "Occurrence of a Syngamus sp.in tundra voles (Microtus oeconomus) collected on St.Lawrence island,Bering Sea" J.Wildlife Dis.28. 134-137 (1992)
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[Publications] ISHIWATA,K.: "Responses to larval Taenia taeniaeformis in mice with severe combined immunodeficiency (scid)" Parasitology. 104. (1992)
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[Publications] OOI,H.K.: "Experimental evaluation of mink and Apodemus speciosus in the maintenance of Echiococcus multilocularis life-cycle in Hokkaido,Japan" J.Wildlife Dis.28. (1992)
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[Publications] OKAMOTO,M.: "Natural Echinococcus multilocularis infection in a Norway rat,Rattus norvegicus,in southern Hokkaido, Japan" Int.J. Parasitol.
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[Publications] PLAYFORD,M.: "Secondary Echinococcus multilocularis infection in severe combined immunodeficient (scid) mice: biphasic growth of the larval mass" Int.J.Parasitol.
