1991 Fiscal Year Annual Research Report
デ-タベ-スの管理・制御・回復のための分散アルゴリズム
Project/Area Number |
03044080
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
茨木 俊秀 京都大学, 工学部, 教授 (50026192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SLOWOMIR Pil Simon Fraser大学, 情報学部, 助教授
ART Liestman Simon Fraser大学, 情報学部, 準教授
POVOL Hell Simon Fraser大学, 情報学部, 教授
TIKO Kameda Simon Fraser大学, 情報学部, 教授
山下 雅史 広島大学, 工学部, 助教授 (00135419)
加藤 直樹 神戸商科大学, 商学部, 教授 (40145826)
大西 匡光 京都大学, 工学部, 助手 (10160566)
福島 雅夫 京都大学, 工学部, 助教授 (30089114)
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Keywords | 分散デ-タベ-ス / 排他制御 / コテリ- / グラフの連結性 / ブ-ル代数 / 分散アルゴリズム |
Research Abstract |
コンピュ-タをネットワ-ク状に結合し,多様な利用者に供することは,情報化社会を実現するための基本技術として,現在大きな関心を集めている.コンピュ-タネットワ-クを通してのデ-タベ-スの利用は最も重要な応用分野の一つであるといえるが,この実現はデ-タベ-スの管理・制御・回復を分散的に行なってはじめて可能となる.本研究はそのアルゴリズムの確立と開発を目的としている. 本年度は,京都大学からは研究代表者の茨木と共同研究者の大西助手がSimon Fraser大学を訪問し,また,Simon Fraser大学からはKameda教授とPilarski助教授を京都大学へ招へいすることができた.この共同研究によって,以下の成果をあげることができた. 1.分散ネットワ-クの排他制御の方式の一つにコテリ-(Coterie)に基づくものがあるが,コテリ-のみたすべき数学的条件をブ-ル代数を用いて明確に記述し,その性質を明らかにした.このアプロ-チによれば,種々のコテリ-を統一的に扱うことが可能となり,相互の比較が容易になる。 2.ネットワ-ク中のノ-ドとリンクの故障確率が与えられたとき,可能性を最大にするコテリ-を求めることは実用上重要である.本年度は,ネットワ-クがリングあるいはその変形の形状である場合について研究し,最適コテリ-を明らかにすることができた. 3.これらの話題に関連して,グラフ理論のいくつかの問題に対し,成果をあげた.とくに,3辺連結成分を求める線形時間のアルゴリズムを開発した. これらの成果については,次年度もさらに継続し,発展させて行きたい.
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[Publications] 茨木 俊彦,T.Kameda: "Boolean Theory of Coteries" Proceedings of Third IEEE Symopsium on Parallel and Distributed Processing. Vol.3. 150-157 (1991)
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[Publications] 永持 仁,茨木 俊秀: "A Linear Time Algorithm for Computing 3ーEdgeーConnected Components in a Multigraph" Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics. Vol.9. (1992)
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[Publications] 茨木 俊秀,T.Kameda: "Theory of Coteries" IEEE Transations on Parallel and Distributed Computing.