1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03044087
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 孔士 京都大学, 医学部, 教授 (90026930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
REINACH P.S. ジョージ医科大学, 準教授
岩城 正佳 京都大学, 医学部, 助手 (10093163)
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
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Keywords | 角膜 / エンドセリン / 細胞内カルシウム / 家兎 / サイクリックAMP |
Research Abstract |
1)研究分担者である吉村長久を平成3年4月から5月にかけてアメリカ合衆国フロリダ州サラソタ市で開催された米国眼研究会議(ARVO)に派遣し、角膜研究の動向を探るとともに、同会議に出席していた同じく研究分担者であるP.S.Reinachと詳細な研究の打ち合せを行い、共同研究の進め方について充分な討論を加えた。また、来るべきReinachの京都大学訪問に備えて準備のための打ち合せを行った。 2)平成3年6月から10月にかけて研究分担者のReinachが来日し、京都大学で共同研究を行った。当初は、家兎角膜そのものを使用して、細胞内カルシウム動態を中心に研究を進めたが、十分量の新しい情報が得られなかったので、家兎培養角膜細胞を使用して刺激依存性の細胞内カルシウム動態について検討を加えた。この研究の関しては、新知見がいくつか得られた。具体的には、エンドセリンが、培養角膜上皮細胞の細エ内カルシウム濃度を有意に上昇させること、とりわけエンドセリン1にその作用が著しいことが明らかになった。エンドセリンに関しては、平成4年度の米国眼研究会議において研究成果を発表することが決定している。また、予備的な段階ではあるが、上皮細胞増殖因子を代表とする細胞増殖因子が、角膜内皮細胞、角膜上皮細胞の細胞内カルシウム濃度を上昇させることも明らかになりつつある。このことは、平成4年度の研究課題の一つである。 3)研究分担者のReinachが、米国へ帰国後京都とオ-ガスタで緊密な連絡を取りながら研究を継続させた。その結果、角膜上皮細胞ではエンドセリンによって細胞内のサイクリックAMPの濃度が上昇することが明らかになった。この事も平成4年度に発表予定である。
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[Publications] Takagi,T,Reinach,PS,and Yoshimura,N: "Endothelin-inducid Cytosolic Calcium Transients in Cultured Rabbit Corneal Epithelial Cells." Invest Ophthalmol Vis Sci. 33. (1992)