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1992 Fiscal Year Annual Research Report

カビ食中毒症に起因した有毒フザリウム菌の分類と代謝産物の関連性についての共同研究

Research Project

Project/Area Number 03044131
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

上野 芳夫  東京理科大学, 薬学部, 教授 (00084418)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大坪 浩一郎  東京都老人総合研究所, 病理部, 部長 (20012718)
川村 理  東京理科大学, 薬学部, 助手 (30204770)
杉浦 義紹  東京理科大学, 薬学部, 助手 (10196719)
ABRAHAM Z Jo  エルサレム, ヘブライ大学・植物学部, 教授
Keywordsフザリウム菌 / ATA症 / T-2トキシン / 急性毒性 / 骨髄障害性 / G-CSF
Research Abstract

フザリウム菌による食中毒症(ATA症)の関連菌として分離されたフザリウム菌種のうち、今年度はフザリウム・ニバーレ、フザリウム・ラテリチュウムなど15種69菌株について、T-2トキシンなどトリコテセン系マイコトキシンとゼアラレノンの産生性をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果フザリウム・アルスロスポリオイデス1株に88μg/mlのT-2トキシン、フザリウム・サンブシナム1株にジアセトキシスシルペノール58μg/ml、ジベレラ・ツェアエ1株にデオキシニバレノール147μg/mlの産生性を認めたが、残りの66株は検索したトキシンの産生をわずかに認めるか、産生がなかった。以上のことから本年度検討した菌種が新規の有毒代謝産物を産生する以外に食中毒症に関連があるとは考えられなかった。よってフザリウム・スポロトリキオイデスの産生するT-2トキシンと食中毒の関連性が強く示唆された。本年度分析に供した菌株等を新たに加え、総数400菌株を農林水産省生物資源研究所で永久保存株として登録した。またこれら重要菌株を含む約1400株の凍結保存(-80゚C)を行った。2年間にわたる研究からイスラエルのヨッフェ教授より送付された菌株の全体像が把握できたので、今後さらに分析・保存を行うかどうかを検討する予定である。前年度ならびに本年度の研究からATA症の原因物質がT-2トキシンによることが確実視されたが、T-2トキシンには毒性面でまだ不明点が残されており、急性毒性および骨髄障害性の検索を開始した。3mg/kgのT-2トキシンをネズミに投与すると白血球ならびに骨髄細胞の著しい減少が認められ、6日目では対照群の1/3まで低下した。同様に脾臓の重量減少が認められた。一方、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与すると白血球および骨髄細胞の減少が抑制され、T-2トキシンの毒性を軽減することが判明した。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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