1992 Fiscal Year Annual Research Report
セルフアセンブリング法により調製した機能性表面の分光学的研究
Project/Area Number |
03045011
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
魚崎 浩平 北海道大学, 理学部, 教授 (20133697)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
R M Corn ウィスコンシン大学, 理学部, 準教授
A B Ellis ウィスコンシン大学, 理学部, 教授
佐藤 縁 北海道大学, 理学部, 日本学術振興会特別研
近藤 敏啓 北海道大学, 理学部, 助手
嶋津 克明 北海道大学, 理学部, 助教授 (30109417)
|
Keywords | 機能性単分子層 / 修飾電極 / 酸化還元機能 / 偏光変調赤外分光法 / ヒドロキノン / フェロセン |
Research Abstract |
1.フェロセニルアルカンチオール単分子層の構造とその生成過程の偏光変調(PM)-FTIR法による追跡 フェロセニルウンデカンチオール(FcC_<11>SH)のヘキサン溶液に金基板を浸漬し、ヘキサンでの洗浄の後、測定したPM-FTIRスペクトル(入射角76度、分解能2cm^<-1>、1024回積算)において、3100、2923、2851cm^<-1>の吸収バンドが観察された。これらはそれぞれフェロセン環のCH伸縮モード、メチレン鎖の非対称及び対称伸縮モードを示している。メチレン鎖の非対称伸縮モードの吸収強度は、9.5×10^<-4>(abs.u.)となった。また、この電極について1M過塩素酸中でサイクリックボルタモグラム(CV)を測定したところ、可逆で対称なフェロセンの酸化還元に対応するピークが得られた。ピークの積分値より電気量は45.4μC/cm^2となった。電気量及びメチレン鎖の吸収強度はFcC_<11>SH分子が金表面にモノレイヤー吸着していることを示している。メチレン鎖の非対称及び対称伸縮モードのピーク波数は溶液状態の値に比べて、モノレイヤーではそれぞれピーク位置が低波数側にシフトした。またこの時、浸漬時間が長くなるにつれてメチレン鎖の非対称伸縮モードの半値幅が狭くなり面積強度も減少した。これはモノレイヤーを構成する分子種の配向状態が次第に一種類になりしかも表面に対して垂直なってきていることを示している。以上、既に報告したように吸着量は短時間で飽和に達するが、その後もモノレイヤーの構造は変化し続ける事がわかった。 2.二次高調波分光法装置の立ち上げ 当該分野の権威者であるウィスコンシン大学Corn教授の訪問を受け、北大理学部に標記装置を設置するための情報交換を行い、その後装置の立ち上げを行っている。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 嶋津 克明: "In-situ and Dynamic Monitoring of the Self-Assembling and Redox Processes of a Ferrocenylundecanethiol Monolayer by Electrochemical Quartz Crystal Microbalance" Langmuir. 8. 1385-1387 (1992)
-
[Publications] 正源 聡: "Structural Study of Self-Assembled Monolayers of Ferrocenylalkanethiols on Gold by Angle-Resolved X-Ray Photoelectron Spectroscopy" Applied Organometalic Chemistry. 6. 533-536 (1992)
-
[Publications] 佐藤 緑: "Unidirectional Electron Transfer at Self-Assembled Monolayers of 11-Ferrocenyl-1-Undecanethiol on Gold" Bulletin of the Chemical Society of Japan. 66. (1993)