1992 Fiscal Year Annual Research Report
Budd-Chiari症候群の疫学的および1VRによる治療に関する国際協力研究
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03045025
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
金子 昌生 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90107805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 漢国 中国医科大学, 附属第一医院, 助手
徐 克 中国医科大学, 附属第一医院, 講師
王 長龍 中国医科大学, 附属第一医院, 助教授
何 芳顕 中国医科大学, 附属第一医院, 教授
加藤 俊彦 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00185852)
岡和田 健敏 浜松医科大学, 医学部, 助手 (90169160)
高橋 元一郎 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (20115489)
青木 伸雄 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10109762)
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Keywords | Budd-Chiari症候群 / Balloon angioplasty / Metallic stent / 疫学調査 / 膜様狭窄 / 膜様閉塞 / 区域性狭窄 / 区域性閉塞 |
Research Abstract |
[目的]昨年度に引続き中国に多発するBudd-Chiari症候群(BCS)のアンケートによる疫学調査と経皮的血管形成術percutaneous transluminal angio-plasty(PTA)を中国医科大学と国際協力研究することが目的である。 [対象および方法]中国医科大学および関連の病院を受診したBCS患者にアンケート調査を行う。1988年12月から1992年6月までにPTAにより治療したBCS25例は、年齢20〜56歳(平均36歳)、男19例、女6例、肝部下大静脈の膜様狭窄(MS)8例、膜様閉塞11例、区域性狭窄(SS)2例、区域性閉塞(SO)4例である。PTAはすべてBalloon angioplastyによって行い、MSの2例に金属ステント留置術を施行した。観察期間は10〜41月(平均27.6月)である。 [結果]DICで死亡した1例を除き、24例に好成績が得られた。4例(MS3例、SS1例)に再狭窄がみられたが、2回目のPTAで改善した。金属ステントを留置した1例は1年後の再検査で、術前存在した血栓は吸収され、完全に下大静脈の狭窄は消失し、症状は他の1例ともよく改善されている。 [結論]アンケート調査は現在集計、解析中であり、まだ結論は得られていない。BCSに対しPTAは第1選択の治療方法である。再発例にも再施行可能である。金属ステント留置術は血栓の逸脱による肺血栓症の防止およびPTA後の下大静脈腔の維持に有用であった。長期の治療効果の判定は今後も続行すべきである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高橋 元一郎,岡和田 健敏,加藤 良一,望月 隆男,大川 賀久,金子 昌生,徐 克,張 漢国,何 芳顕: "Rosch-Uchida Liver Access Setを用いたTIPSS(Transjugular Intrahepetic portosystemic Stent Shunt) -その妥当性に関するCTによる分析と臨床応用-" 日本医学放射線学会雑誌. 52. 1692-1694 (1992)
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[Publications] 岡和田 健敏,高橋 元一郎,宮崎 洋二郎,加藤 良一,加藤 俊彦,金子 昌生: "門脈内腫瘍塞栓に対するGianturco型expandable metallic stentの留置 -初期臨床経験-" 日本医学放射線学会雑誌. 52. 1599-1601 (1992)
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[Publications] 高橋 元一郎,岡和田 健敏,加藤 良一,金子 昌生: "経頚静脈肝内門脈体静脈ステントシャント形成術について" 日本医学放射線学会雑誌. 52. 1189-1191 (1992)