1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03045036
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小林 文男 広島大学, 総合科学部, 教授 (80116582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曹 振威 復旦大学, 歴史学系, 副教授
劉 基奎 復旦大学, 歴史学系, 副教授
呉 杰 復旦大学, 歴史学系, 教授
黄 美真 復旦大学, 歴史学系, 教授
今永 清二 広島大学, 文学部, 教授 (60033502)
頼 祺一 広島大学, 総合科学部, 教授 (50033494)
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Keywords | 戦前期 / 中国人 / 日本留学 |
Research Abstract |
平成3年度の研究は、「交付申請書」に記載した調査研究実施計画に即して実施されたが、まず日本班の調査研究項目について言えば、極めて順調に進展し、予想以上の成果が得られた。以下、成果を摘記する。 1、日清戦争後の日本政府の対華政策と訪日中国留学生の量的推移と進路の把握、及び問題点の解明 2、留学生予備教育の実施過程と教育内容の検討 3、対華文化事業の内容分析 4、日本留学体験者の事跡調査、留学体験の整理(上海・北京・福州・南昌・等でのインタビュ-の実施) とくに、最重点項目であった現地調査によるインタビュ-の実施は、研究協力者の多大な努力と中国側研究分担者の十分な事前調査資料によって、上海・北京・福州等で計20名に及ぶ聞き取り調査が可能であったばかりか、予定外の南昌・天津等においても新たに対象者を発見、調査資料・情報の収集と共に、調査対象範囲を拡げることが出来た。この調査から得た新たな知見は、戦前期の日本留学体験者が、帰国後、一般に“反日"或いは“抗日"であったとの従来の定説とは異なった理解を得たことであり、実地調査を経ない文献・資料のみの研究がいかに恣意的かつ一面的であるかを認識させられたことであった。 次に中国班の実績について言えば、資料の探索・収集・整理、とくに未公開資料(档案)の収集・整理・分析が進行しており、平成3年12月に訪日した2名の招へい者はその一部を持参し、日本班との共同討議の主要な資料とした。なお、上記招へい者は滞日期間中、精力的に資料収集に当たり、日本班とは3回にわたって協議・合同研究会を実施した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小林 文男: "忘れられた中国人被爆留学生ー初慶之さんと再会してー" 中国新聞文化欄. (1991)
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[Publications] 小林 文男,柴田 巌: "国際化・日本と中国人留学生ー広島アジア文化会館 讃井光子,中田節子両氏に聞くー" 月刊状況と主体. 29-41 (1991)
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[Publications] 柴田 巌(研究協力者): "『趙君瑛の日記』の群像ー日中戦争期・中国人留学生のことー" 月刊状況と主体. 37-46 (1992)
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[Publications] 小林 文男: "銭青女史の日本体験ー奈良女高師での青春ー" 日中文化交流. (1992)
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[Publications] 小林 文男,橋本 学: "重慶政権下の抗日文化と教育状況ー日本留学生の活動を中心としてー" 国立教育研究所紀要. (1992)
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[Publications] 頼 祺一: "「朝鮮通信使」と近代日本の国際認識" 日本研究. (1992)
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[Publications] 小林 文男: "中国往環ー現代史の視点ー" 勁草書房, 357 (1991)