1991 Fiscal Year Annual Research Report
ATLの発症における危険因子に関する分子疫学的研究
Project/Area Number |
03152104
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
橘 宣祥 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (90094094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 昭彦 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (70204047)
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Keywords | 成人T細胞白血病 / HTLVーI / PCR / 分子疫学 |
Research Abstract |
【研究目的】ATLの発症における危険因子の解明を目的として、末梢血単核細胞中のHTLVーIプロウイルスDNA量によるキャリア-の解析を行った。 【研究方法】1.HTLVーIキャリア-末梢血単核細胞(PBMC)のプロウイルスDNAの定量は、HTLVーIのプライマ-SK43/44を用いたPCRで行い、PCR産物は、アガロ-ス泳動・エチジウムブロマイド染色後、デンシトメ-タ-で測定し、階段希釈したHUT102・DNAで作製した標準曲線と比較しHUT102・DNA相当量で表した。PCRの効率の検定には同時に増幅したβグロビン遺伝子を測定した。2.対象は1991年に採取した宮崎地方のキャリア-66名のPBMC。プロウイルスDNA量の経時的変化をみるためには、1985、1988および1990年に採血した20名のPBMC。 【研究成果】1.プロウイルスDNA量は、HUT102・DNA5.0ng以上(感染リンパ球約5%):15名(23%)、1〜4ng:20名(39%)、1ng以下:19名(29%)、検出感度以下:12名(18%)であった。2.経時的変化をみた20名中(男5、女15)、高値のものは11名であったが、うち6名では5時間に低下傾向がみられた。3.プロウイルス量とPBMCのCD4+・CD25+/CD8+・CD25+比は相関した。 【考察】プロウイルスDNA量がHUT102・DNA5.0ng相当以上と多く(これから算出した感染リンパ球:5%以上)、ATL発症のリスクが高いと推定されるキャリア-は23%(男では35%)であった。しかし、プロウイルスDNA量は60才以上では約半数が5年間にやや減少する傾向を示した。今後は、リスクが高いと思われるプロウイルスDNA量が多く、しかも低下傾向のないキャリア-を重点的に追跡し、発病要因の解明に努めたい。また、CD4+/CD8+比よりCD4+・CD25+/CD8+・CD25+比はプロウイルスDNA量とよく相関した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tachibana Nobuyoshi: "High HTLV-I proviral DNA level associated with abnormal lymphocytes in peripheral blood from asymptomatic carrier" Int.J.Cancer (New York). 46. (1992)
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[Publications] Ishihara Shiro: "Association of HTLV-I antibody titer with proviral DNA levels of peripherol blood mononuclear cells from asymptomatic carriers" J.AIDS.