1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03202222
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
飯島 信司 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00168056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚住 信之 名古屋大学, 工学部, 助手 (40223515)
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
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Keywords | 亜硝酸還元酵素 / 脱窒過程 / 廃水処理 / クロ-ニング / 遺伝子工学 / 硝化過程 / 好気的処理 |
Research Abstract |
遺伝子工学を応用して窒素除去を好気的な硝化過程と嫌気的な脱窒過程を同時に行うことを目指して、亜硝酸還元酵素の遺伝子のクロ-ン化を試みている。前年度までにP.denitrificans由来の亜硝酸還元酵素を精製後、亜硝酸還元酵素遺伝子を含むDNA断片をクロ-ン化したが、N末端アミノ酸配列部位およびプロモ-タ-を含む5'ーflanking領域が欠失していた。本年度は、亜硝酸還元遺伝子全体をクロ-ン化して活性のある亜硝酸還元酵素を得るとともに、遺伝子があると期待される他の脱窒に必要な酵素遺伝子をクロ-ン化することを試みた。P.denitrificansの染色体DNAをXhoIで完全消化およびSa1Iで部分消化しλファ-ジを用いたXhoI、Sa1Iライブラリ-を作成し、クロ-ン化された遺伝子の隣接領域のDNAの分離を図った。 λファ-ジ上にクロ-ン化したP.denitrificans染色体のXhoIライブラリ-中から、pNO1上のSa1IーHind III 200bpのプロ-ブとハイブリダイズするクロ-ンλーH1、λーX2、またλファ-ジSa1Iライブラリ-から同様にハイブリダイズするクロ-ンλーS1、λーS2、λーS3、λーS4が得られた。一方、P.denitrificansの染色体DNAをXhoIおよびSa1Iで消化したパタ-ンよりこのプロ-ブに対応するXhoI断片は15kb、Sa1I断片は3kb程度と決定した。獲得した6種類のクロ-ンを、Sa1IおよびXhoIで完全消化してサザンハイブリダイゼイションを行ったところ、プロ-ブとハイブリダイズする5種類のXhoI断片およびSa1I断片のクロ-ン化DNAは目的DNAを保持していることを示していた。この5種類のクロ-ン化DNAの制限酵素パタ-ンを調べたところ、Hind IIIーSa1I断片以外が少しずつ異なっており、Hind IIIーSa1I断片を中心として前後に散らばっていることが明かとなり、既にクロ-ン化されている遺伝子の上流に最大3Kbの遺伝子が今回クロ-ン化された。
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