1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03203204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西山 〓行 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (10006299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹觜 利公 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (30197123)
朝見 賢二 東北大学 反応化学研究所, 助手 (80202604)
大塚 康夫 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (20091663)
飯野 雅 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (10006306)
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Keywords | 石炭 / 複合変換 / 溶媒抽出 / 触媒熱分解 / 触媒ガス化 |
Research Abstract |
(1)研究目的 石炭の溶媒抽出と抽出残渣の触媒熱分解・ガス化とを組み合わせて、石炭を高度に利用できる複合変換法の構築を目標としている。昨年度は、2種類の歴青炭を取り上げ、二硫化炭素‐N‐メチル‐2‐ピロリジノン(CS_2‐NMP)混合溶媒による室温抽出、カルシウム触媒を添加した抽出残渣の熱分解、および熱分解残渣の水蒸気ガス化を行い、この遂次変換処理の有効性が石炭の種類に依存することを明らかにした。本年度は、石炭化度の低い褐炭を対象とし、褐炭の抽出に効果的な溶媒の探索と、抽出残渣の熱分解と水蒸気ガス化に対する鉄触媒の効果の吟味を行い、褐炭に対して複合処理が有効かどうかを吟味した。 (2)研究成果の概要 [褐炭の溶媒抽出] 約30種の溶媒によるLoy Yang炭の室温抽出で、2〜16%の抽出能が得られた。メタノ-ルや水を含む親水性の大きい溶媒の抽出率が大きい傾向がみられ、NMP‐メタノ-ル系ではNMP80%で抽出能が最大であった。抽出物と抽出残渣の元素組成は原炭とほぼ同じであった。 [触媒熱分解] 原炭および抽出残渣に塩化鉄を原料として鉄分を担持させたところ、原炭に比べて抽出残渣の鉄担持性が小さかった。水素中750℃(660℃/min昇温)での熱分解生成物を比較すると抽出残渣からのタ-ル生成が原炭より多く、チャ-が減少した。また、鉄を添加すると、溶媒抽出の影響があまり認められなくなった。 [水蒸気ガス化] 熱分解残渣を800℃で水蒸気ガス化したところ、どの試料でも30min程度でほぼ完全にガス化し、溶媒抽出や熱分解の影響はほとんど認められなかった。 これらの結果から、石炭を溶媒抽出‐解媒添加熱分解‐残渣の水蒸気ガス化という方式で処理することは褐炭についても適用可能であることがわかった。得られた抽出物ないしタ-ルやガスの有効利用が今後の課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Iino,T.Takanohashi,T.Ohkawa,T.Yanagiya: "On the solvent soluble constiuents originally exisiting in Zao Zhuang coal" Fuel. 70. 1236-1237 (1991)
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[Publications] Y.Ohtsuka,K.Asami: "Steam gasification of Low‐Rank Coals with a Chlroine‐Free lron Catalyst from Ferric Chloride" Ind.Eng.Chem.Res.30. 1921-1926 (1991)
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[Publications] T.Haga,J.Ozaki,K.Suzuki,Y.Nishiyama: "Roles of MgO and CaO Promoters in Ni‐Catalyzed Hydrogenation Reaction of CO and Carbon" J.Catal.in press. (1992)
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[Publications] T.Takanohashi,M.Iino: "Insolubilization of coal Soluble Constiuents by Refluxing with Pyridine" Entgy Fuels. 5. 708-711 (1991)