1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03203245
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
羽坂 雅之 長崎大学, 工学部, 教授 (30039698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 休男 長崎大学, 工学部, 助教授 (50039690)
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Keywords | 熱電変換 / 鉄ケイ化物 / スピンキャスト / 熱起電力 / ホウ素 / マンガン |
Research Abstract |
本研究では,高出力で高変換効率をもつ熱電発電システムの構築のためにFeSi_2系鉄ケイ化物の開発をさらに進めることを主眼として,種々の熱処理法,スピンキャスト法,および蒸着法により,Ti,V,Cr,Mn,Co,Ni,あるいはBをド-ピングしたFeSi_2系鉄ケイ化物を作製した。つぎに,これら作製したFeSi_2系鉄ケイ化物の熱起電力の測定を行うとともに,X線回折実験,電子顕微鏡観察,メスバウア-効果の測定を行い,熱電特性に影響を及ぼすいくつかの因子を明らかにした。得られた結果は以下の通りである。 (a)Ti,V,Cr,Mn,Co,Ni,あるいはBを約1at%ド-ピングしたFeSi_2においてはスピンキャストリボンの熱起電力は蒸着膜や熱処理を行ったインゴットのそれよりも大きく,β相の粒界構造は熱起電力を増大させるのに寄与する。 (b)Mnは熱起電力を増大させるのに特に有効なド-ピング元素で,Mnをド-ピングしたスピンキャストリボンのP型の熱起電力は他のTi,VあるいはCrをド-ピングしたスピンキャストリボンのそれよりも大きくなり,室温付近で0.5mV/Kを超え最大級である。 (c)Bは熱起電力を増大させるのに特に有効なド-ピング元素である。Bをド-ピングしたスピンキャストリボンの熱起電力は他のCoあるいはNiをド-ピングしたスピンキャストリボンのそれよりも大きくなり,室温付近で0.5mV/Kに近く,N型のFeSi_2の中では最大級である。Bをド-ピングしたスピンキャストリボンにおいては温度差と平行方向に配列させた粒界構造は垂直方向あるいは無秩序に配列させた粒界構造よりも熱起電力を増大させるのに寄与する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 羽坂 雅之,岩瀬 健弘,田中 進,森村 隆夫,近藤 慎一郎,内山 休男: "FeSi_2液体急冷薄膜の熱電特性" 日本金属学会春季大会講演概要. 概要集. 226 (1991)
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[Publications] 岩瀬 健弘,田中 進,森村 隆夫,近藤 慎一郎,内山 休男,羽坂 雅之: "FeSi_2系合金の熱電特性に及ぼすホウ素の効果" 日本金属学会春季大会講演概要. 概要集. 226 (1991)
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[Publications] 田中 進,岩瀬 健弘,羽坂 雅之,岩本 啓一,西村 宣彦: "ホウ素を添加した鉄ケイ化物の熱電的性質" 日本金属学会・鉄鋼協会九州支部学術講演会. 概要集. 78 (1991)
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[Publications] 宮島 良文,近藤 慎一郎,森村 隆夫,羽坂 雅之,内山 休男: "βーFeSi_2及びCoを添加したβーFeSi_2のMossbauer効果" 日本金属学会・鉄鋼協会九州支部学術講演会. 概要集. 81 (1991)
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[Publications] 岩瀬 健弘,田川 誠一,羽坂 雅之,近藤 慎一郎,森村 隆夫: "FeSi_2系半導体の熱電特性に及ぼすホウ素の効果" 日本金属学会秋期大会講演概要. 概要集. 576 (1991)
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[Publications] 羽坂 雅之,内山 休男: "鉄ケイ化物の熱電特性に及ぼす因子" エネルギ-の変換技術(平成3年度研究成果報告書). C. 315-322 (1992)