1991 Fiscal Year Annual Research Report
無水フッ化水素溶液系を用いたグラファイトインタ-カレ-ション反応の設計と制御
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03205054
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
東原 秀和 信州大学, 繊維学部, 教授 (40026141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖野 不二雄 信州大学, 繊維学部, 講師 (60214037)
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Keywords | グラファイト層間化合物 / フッ化水素 / フッ化水素溶液 / 高エネルギ-密度リチウム電池 / フッ素イオン伝導性固体電解質 |
Research Abstract |
1.半イオン結合性層間化合物C_2Fの合化とこれを正極とする高エネルギ-密度電池 SPー1(UCC製HOPGーPowder,10μm)を15℃のHF中に浸漬し、この系にフッ素を間欠的に6時間フロ-することにより、C_2Fが得られた。X線回折図とXPSスペクトルから、C_2Fは半イオン性CーF結合の層間化合物であることが明らかにされた。C_2Fを正極とするリチウム電池Li/1MーLiClO_4PC/C_2F(PC:Propyleneーcarbonate)のOCV(起電力)は3.6Vであり、電流密度10μA/cm^2、100μA/cm^2、500μA/cm^2におけるCCV(放電電位)はそれぞれ3.4V、3.2V、3.0Vといずれも非常に高い。C_2F正極の過電圧はそれぞれの電流密度において0.2V、0.4V、0.6Vと非常に低いのが最大の特徴であり、エネルギ-密度は100μA/cm^2で1995Wh/Kgにも達した。 2.フッ素イオン伝導性固体電解質としてのC_xF 第2ステ-ジイオン性層間化合物C_<10>Fのインピ-ダンス測定を行った。測定の結果得られたコ-ル・コ-ルプロットは、抵抗とコンデンサ-の並列回路で等価することのできる固体電解質の典型的な形であり、C_<10>Fはab面内のF^-イオン伝導体であることが明らかにされた。このことがイオン性、半イオン性C_xF正極過電圧が著しく小さく、従って、CCVの高い、高エネルギ-密度電池を可能にした理由である。また、C_xFはグラファイト層間化合物としては初めて見い出された固体電解質である。 3.C_xMF_<y+z>(M=Cr,Sn,Pb,Pd,y=2〜4、z=1〜2)の合成 各金属フッ化物のHF溶液系から、C_xSnF_y、C_xPbF_y、C_xCrF_y、C_xPdF_yを合成することができた。これらの新規層間化合物の合成と物性の解明が次年度の課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Amine,A.Tressaud,H.Imoto and H.Touhara: "Intercalation of Rhodium Fluoride into Graphite:Reaction Mechanism in Anhydrous HF,and Physical Characterization." Mat.Res.Bull.26. 337-347 (1991)
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[Publications] 東原 秀和,菅沼 茂明,沖野 不二雄: "フッ素ーグラファイト層間化合物を正極とするリチウム電池ーポスト・フッ化黒鉛正極ー" 炭素. 150. 328-337 (1991)
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[Publications] F.Okino,H.Tanaka,P.Lagassie,S.Suganuma and H.Touhara: "Ab initio MO Calculations and Experimental Observations on the Reactivities of Elemental Fluorine and Chlorine with Graphite in the Presence of HF." J.Fluorine Chem.
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[Publications] H.Touhara,S.Suganuma and F.Okino: "Fluorine Intercalated Graphite as a Fluoride Ion Conductor." J.Electrochem.Soc.