1991 Fiscal Year Annual Research Report
ニュ-ラルコンピュ-タ構築のための興奮性分子素子の研究
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03205057
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 研一 名古屋大学, 教養部, 教授 (80110823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 聡 奈良教育大学, 教育学部, 助手 (50217741)
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Keywords | 非線形振動 / 発振現象 / 味覚センサ / 非線形応答 / 引き込み同調 / ニュ-ラルネット / ガスセンサ / インテリジェントセンサ |
Research Abstract |
素子の開発から、それらの結合したシステムとしてのニュ-ラルネットの実現に至る、各レベルの研究を総合的に推進した。主たる成果は、次の通りである。 (1) 膜の非線形特性の評価法の確立 気水界面上に展開した脂質薄膜の非線形粘弾性を、定量的に評価することのできる装置を自作した。これまでに、様々の脂質膜について系統的な測定を行なってきている。その結果、味物質は、その特性に応じて、非線形粘弾性を特異的に変化させること、等が明かとなった。 (2) 嗅い受容のモデルとしてのガスセンサ 半導体がガスセンサの動的な応答を定量的に評価することにより、情報の次元を増すことができることを、理論的に明らかにした。これにより、単一のセンサであっても、多種類のガスを同時に定性・定量することが可能となった。具体的には、ヒ-タ電圧を周期的に変化させて、抵抗の経時変化を測定する。このようにして得られる動的応答は、ガス種の吸脱着速度の温度依存性や、その極性などに依存して特異的に変化する。出力波形をフ-リェ変換したときの、高調波成分の相対的な変化から、ガスの種類を判別することができる。以上のことを、具体的な実験例でもって示すことができた。 (3) 非線形振動子の引き込み同調 ニュ-ロンの間の相互作用のモデルとして、非線形振動子の相互引き込み同調についての研究を、理論・実験両面より進めた。2つの非線形振動子が相互作用すると、同一位相と並位相のモ-ドが現する。さらに、3つの振動子が相互作用すると、三相モ-ドが現われることを明らかにした。この三相モ-ドは、双安定であり、動的記憶の要素となり得る。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K.Yoshikawa: "Use of a Saline Oscillaton as a Simple Nonlinear Dynamical System:Rhytems,Bifurcation,and Entrainment" Amer.J.Phys.59. 137-141 (1991)
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[Publications] S.Nakata: "Detection and Quantification of CO Gas Bared on the Dynamic Response of a Ceramic Sensor" Chem.Lett.1505-1508 (1991)
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[Publications] K.Yoshikawa: "Nonlinear Phenomenon in Chemistry" IEICE Trans.E74. 1388-1392 (1991)
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[Publications] M.Yoshimoto: "Asymmetric Coupling Staliliy the OutーofーPhase Mode:Expermental Evidence in the Belousovー2habotinsky Reaction" Chem.Phys.Lett.189. 18-22 (1992)
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[Publications] S.Nakata: "Distinguishing Gas Based on The Dynamic Electical Properties of an SnO_2 Ceramic Sensor" J.Molec.Elec.
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[Publications] S.Nakata: "Voltage Dependent Capacitance as a Probe for Ablmin Adsorption onto a Soliool Surface" Biophys.Chem.
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[Publications] 吉川 研一: "非線形科学ー分子集合体のリズムと形" 学会出版センタ-, 177 (1992)